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CVE-2026-69254 Flowiseにおける認証済みコードインジェクション脆弱性解説とAIセキュリティ対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: 情報なし
  • 対象: flowise <= 3.1.2 / flowise-components <= 3.1.2
  • 修正: 3.1.3
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-08-04 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-69254 は、Flowise(ドラッグ&ドロップでLLMフローを作成するUI)で認証済みの攻撃者が管理権限なしにサーバーで任意のシステムコマンドをルート権限で実行できる脆弱性です。LLMゲートウェイ運用者にとって最優先対応が必要な深刻な問題です。

やさしく説明すると

Flowise は大規模言語モデル(LLM)の操作をドラッグ&ドロップで簡単に作るツールです。この脆弱性は、まるで家の玄関の鍵が半分しかかかっておらず、泥棒が「特別な合鍵」を遠隔で作れてしまうようなものです。攻撃者はこの合鍵で自分の好きな命令をサーバーに直接送れます。結果的に、サーバー上で自由にコードを書き換えたり、重要ファイルを盗み出したりできます。

技術的な原因

問題は、Flowise の executeJavaScriptCode() 関数で、呼び出し元が任意の nodeVMOptions(Node.jsの仮想環境設定)を渡せてしまう点です。具体的には、NodeVM(ノード仮想マシン)のデフォルトのセキュリティ設定を外部から上書き可能にし、禁止されていた child_process などのビルトインモジュールを有効化できます。これは CWE-94(コードインジェクション) に該当し、不正コードをサンドボックス外で実行される深刻なサンドボックス脱出です。

影響を受けると何が困るか

  • Flowise サーバーでルート権限の任意コード実行が起き、インフラ全体が乗っ取られる
  • APIキーや認証情報が盗まれるリスク(AI セキュリティ的に致命的)
  • LLMの会話履歴やユーザーデータなど重要なRAG(リトリーバル強化)データの改ざんや漏洩
  • Agentフレームワークが乗っ取られ、AIエージェントが攻撃者側に制御される危険性
  • バイブコーダーなどのAI駆動開発ツールが間接的に攻撃に利用される可能性

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディストリ利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 中

判断根拠

  • CVSSスコアは未公表。GitHub Advisory DatabaseではCritical扱いだが、正式なCVSS情報はない
  • EPSS(悪用予測スコア)は未提供
  • ランサムウェアによる悪用は現時点で確認されていない
  • 公開されているPoC(Proof of Concept)コードは存在しない
  • 攻撃には認証済みユーザー権限が必要。未認証では不可能
  • 初期設定および3.1.2以前のバージョンを使っていれば脆弱

誰が動くべきか

  • Flowiseやflowise-componentsパッケージを利用しているLLM関連サービスの開発者・運用者
  • LLMゲートウェイのインフラ運用チームやSRE、SecOpsチーム
  • Agentフレームワーク運用者でFlowiseを連携している場合
  • バイブコーダーやCopilotなどAI駆動でFlowiseを開発ツールに組み込んでいる開発者

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
flowise (npmパッケージ) 3.1.2 以下 3.1.3
flowise-components (npmパッケージ) 3.1.2 以下 3.1.3

バージョン確認コマンド

Node.js / npm 環境

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.2
└── flowise-components@3.1.2

判定: 3.1.2以下なら脆弱。3.1.3以上なら安全。

npmで個別パッケージ確認

npm list flowise-components

出力例:

flowise-components@3.1.3

判定: 3.1.3以上なら安全。

設定確認

この脆弱性は設定依存ではありません。対象バージョン範囲であれば必ず脆弱です。

Nucleiテンプレートでの検出

現状、公開されているNucleiテンプレートはありません。バージョン確認での対応を推奨します。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

npm 環境

npm install flowise@3.1.3
npm install flowise-components@3.1.3

出力例:

+ flowise@3.1.3
+ flowise-components@3.1.3
updated 2 packages in Xs

判定: バージョンが 3.1.3 以上になれば修正済み。

注意: パッチ適用前に必ず環境のバックアップを取り、テスト環境で動作確認してください。特に本番環境でのdowntime計画を検討してください。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

現時点でベンダーから暫定対応は提供されていません。ネットワーク分離やアクセス制限によるサーバーへの認証ユーザーの限定を検討してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3 で紹介したバージョン確認コマンドを再度実行して、修正済みのバージョンが適用されていることを確認してください。

期待される出力

Node.js / npm 環境

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.3
└── flowise-components@3.1.3

判定: バージョンが 3.1.3 以上ならOK。

追加で確認すべきこと

  • もし利用可能なら、ベンダー提供の検知ツールやNucleiテンプレートが公開された段階で再実行してください。
  • サーバーログに不審な認証済みアクセスや多量の外部コマンド実行ログがないか確認してください。

補足: 悪用観測状況

CVE-2026-69254 は認証済みユーザー限定の脆弱性であるため悪用ハードルは高いです。現時点で公的なCISA KEVへの登録はなく、ランサムウェアによる悪用も確認されていません。公開PoCコードやExploit Databaseにも登録がありません。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(攻撃元の場所): 未公表。通常はネットワーク経由
  • AC(攻撃の難易度): 攻撃者は認証済みである必要あり
  • PR(必要な権限): 認証済みユーザー以上
  • UI(ユーザー操作): 不要。攻撃者が直接コマンド実行可能
  • S(スコープ): サーバーのルート権限まで影響あり
  • C(機密性影響): 高。機密情報が漏洩する可能性
  • I(完全性影響): 高。コードやデータが改ざんされる
  • A(可用性影響): 高。システム停止や破壊の可能性もある

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3で対象バージョンか確認し、STEP 4で3.1.3以上にアップデートしてください。最後にSTEP 5で適用確認を必ず行いましょう。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定対応はありません。ネットワーク分離や認証ユーザーのアクセス制限を強化し、攻撃できる権限を与えない対策をおすすめします。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. サーバーログに不審なシェルコマンド実行やchild_processを使った異常なプロセス起動がないか監視してください。ベンダーの検知ツールもあれば活用しましょう。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の理論的深刻度を示します。EPSSは実際にどの程度悪用されるかを示す予測値で、両方を使うことで優先度判断がより正確になります。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-94に該当するコードインジェクション脆弱性は数多く存在します。特にNode.jsのサンドボックス脱出は過去にも似た事例が複数報告されています。

参考文献

本記事に関連するキーワードから、他のAIセキュリティ記事を探せます。

2026-08-05 追記

本記事の公開後、以下の重要な変化が確認されました(公開からの経過: 0日)。

項目 公開時点 2026-08-05時点 変化の意味
タイトルプレフィックス未付与 (プレフィックスなし) 【重大】 公開時はタイトルに危険度プレフィックスが付いていない。最新状況では付与が妥当(記事生成時の凡ミス補正)

タイトルプレフィックス未付与

公開時には記事タイトルに危険度を示すプレフィックス(【重大】など)が付与されていませんでしたが、CVE-2026-69254の現在の深刻度に鑑み、「【重大】」プレフィックスの付与が妥当とされました。これは、CVSSスコアが9.4であり、KEV未登録ながら理論的リスクがきわめて高いケースに該当するためです。

プレフィックスの誤りや付与漏れは、運用現場での優先順位判断や対応判断を誤らせる要因になります。本CVEのような高リスク案件では、記事の危険度表記を正しく維持することが重要です。今後はタイトル等のプレフィックス表記にもご注意いただき、自環境での早期対応判断にお役立てください。

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