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CVE-2026-73483 Flowiseにおける認証済みユーザーによるサンドボックス脱出とRCE脆弱性対策ガイドAIセキュリティ

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: 情報なし
  • 対象: (詳細はベンダーアドバイザリ参照)
  • 修正: ベンダーアドバイザリ参照
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-08-13 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 5分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-73483は、Flowiseの3.1.2以前のバージョンにある脆弱性で、認証済みユーザーが管理APIを経由してサンドボックスを突破し、任意のOSコマンドを実行できます。AI GatewayやAgentフレームワークの運用者にとって、早急な対応が必要です。

やさしく説明すると

この脆弱性は、あなたのAIアプリの「安全な遊び場(サンドボックス)」の壁を破ってしまう問題です。鍵のかかった部屋に勝手に入られてしまうようなもので、悪意あるユーザーはシステムの裏側で自由に動けます。つまり、AIを動かす仕組みが乗っ取られ、本来アクセスできないファイルの中身も見られてしまうのです。

技術的な原因

この脆弱性の根本はCWE-78、OSコマンドインジェクション(OS Command Injection)と呼ばれます。Flowiseのvm2/@flowiseai/nodevmというJavaScriptサンドボックスで、認証されたユーザーが/api/v1/node-custom-functionエンドポイントに悪意のあるパラメータを送信すると、内包するPuppeteerのpuppeteer.launch()が無防備にOSのchild_process.spawn()を呼び出します。これにより、サンドボックス外で任意のOSコマンドが実行されてしまうのです。

影響を受けると何が困るか

  • LLMゲートウェイの管理者は認証を突破され、AIプロセスのOSコマンドを実行される
  • Flowise公式Dockerイメージではroot権限で動作しているため、ホストシステム全体が危険にさらされる
  • Chromiumのfile:// URLを使い、サーバ上の任意ファイルが閲覧される
  • AI Agentやフレームワークのデータ改ざんやプロンプトインジェクションによる乗っ取りリスク
  • AI駆動開発者が利用するCursorやClineなどのツール経由でAPIキーや環境ファイルが漏洩する可能性
  • 複数テナント環境であれば情報漏洩や横展開の危険性が高まる

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 中

判断根拠

  • CVSSスコア不明のため公式評価は難しいが、CWE-78(OSコマンドインジェクション)に該当し、権限昇格のリスクを伴う重大な脆弱性。
  • CISA KEVには未登録であり、ランサムウェア悪用の報告も現在はない。
  • GitHub上にPoCや公開悪用コードは存在しない。
  • 攻撃には認証済みユーザー権限が必要である点から、デフォルト設定では早期悪用は限定的。
  • バージョン3.0.8~3.1.2は特定設定(ALLOW_BUILTIN_DEP=true)が有効でないと悪用困難。3.0.7以前はデフォルトで問題あり。

誰が動くべきか

  • FlowiseやFlowise Componentsを使っているLLM Gateway運用者およびSRE/SecOpsチーム
  • Agentフレームワーク開発者、特にNode.js環境でvm2を利用している場合
  • AI駆動開発者、CursorやClineなどAIコーディングツールを通じてFlowiseの機能を活用しているバイブコーダー開発者
  • Dockerイメージを利用している場合はDocker運用チームも確認必須

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
flowise / flowise-components 3.1.2 3.1.3以降

バージョン確認コマンド

Python(pip)

pip show flowise

出力例:

Name: flowise
Version: 3.1.2
Summary: Flowise AI framework

判定: バージョンが 3.1.2 以下なら脆弱。3.1.3 以上なら安全。

Node.js(npm)

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.2
└─ その他依存関係...

判定: バージョンが 3.1.2 以下なら脆弱。安全は 3.1.3 以上。

Docker

docker images flowise --format '{{.Repository}}:{{.Tag}}'

出力例:

flowise:3.1.2

判定: イメージタグが 3.1.2 以下なら脆弱。3.1.3 以降で安全。

設定確認

バージョン3.0.8〜3.1.2で悪用には設定 ALLOW_BUILTIN_DEP=true を有効にしている必要があります。それ以前のバージョンは設定依存なしで脆弱です。まずは設定ファイルや環境変数でこの値を確認してください。

設定確認例: bash

grep ALLOW_BUILTIN_DEP /path/to/config.env

出力例:

ALLOW_BUILTIN_DEP=true

判定: trueなら特に注意。falseまたは未設定なら対象外(ただしバージョンによる)。

設定依存のないバージョンの場合はバージョンだけで判定してください。

Nucleiテンプレートでの検出

本CVEについて公開のNucleiテンプレートは現時点で提供されていません。検出はバージョンと設定値の確認を最優先としてください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python パッケージのアップグレード

pip install --upgrade flowise

判定: バージョンが 3.1.3 以上となり修正が適用されたことを確認してください。

Node.js パッケージのアップグレード

npm install flowise@latest

判定: 3.1.3以上のバージョンがインストールされれば安全です。

Docker イメージのアップデート

docker pull flowise:3.1.3

判定: イメージが 3.1.3以上で稼働すれば安全です。

注意: パッチ適用前に必ず現在の環境のバックアップを取得してください。ステージング環境で動作検証した上で本番へ反映しましょう。ダウンタイム計画も適切に立てることを推奨します。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

流通する情報では、公式に提示された暫定対応は存在しません。設定値 ALLOW_BUILTIN_DEPfalse に変更し利用を控えることが暫定的な抑止策となります。ネットワーク制御でAPIエンドポイントのアクセスを制限することも検討してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で紹介したバージョン確認コマンドを再度実行します。

期待される出力

Python(pip)

pip show flowise

出力例:

Name: flowise
Version: 3.1.3
Summary: Flowise AI framework

判定: バージョンが 3.1.3 以上ならOK。

Node.js(npm)

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.3
└─ その他依存関係...

判定: バージョンが 3.1.3 以上なら対応済み。

Docker

docker images flowise --format '{{.Repository}}:{{.Tag}}'

出力例:

flowise:3.1.3

判定: イメージタグが 3.1.3 以上ならパッチ適用済み。

追加で確認すべきこと

  • 設定ファイルでALLOW_BUILTIN_DEPが意図した値で動作しているか再確認する
  • 運用ログに不審なAPIアクセスが無いか、特に/api/v1/node-custom-functionへのアクセス記録を監視する
  • 公開Nucleiテンプレートが登場した場合は検出を実行する

補足: 悪用観測状況

現時点でCISA KEVには未登録であり、ランサムウェアなど悪用報告はありません。GitHub上に公開PoCコードもなく、攻撃ツールの登場は確認されていません。とはいえ、root権限を得られる脆弱性のため、早急な対応が望まれます。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(攻撃元のアクセスレベル): ネットワーク(想定だが詳細不明)
  • AC(攻撃の複雑さ): 中程度(認証済みユーザーが必要)
  • PR(特権の必要性): 低(認証済みユーザーの権限で実行可能)
  • UI(ユーザー操作): 不要(攻撃者はAPI呼び出しのみで実行可能)
  • S(範囲): 変化あり(サンドボックスからホストシステムへ侵害範囲が拡大)
  • C(機密性影響): 高(任意ファイル閲覧が可能)
  • I(完全性影響): 高(任意コマンド実行により改ざん可能)
  • A(可用性影響): 高(システムの破壊やサービス停止が可能)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. まず自分の環境のFlowiseバージョンを確認し、脆弱なバージョンであれば最新の3.1.3以上にアップデートしてください。その後、正常にバージョンが上がったことを確認することが最低限必要です。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 設定ファイルでALLOW_BUILTIN_DEP=falseに変更して悪用のハードルを上げることや、APIエンドポイントへのアクセス制限を実施してください。また、対象のAPIへの認証強化やネットワーク隔離を検討してください。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. /api/v1/node-custom-functionへの不審なアクセスログを確認してください。また、OSコマンドが意図せず実行された痕跡や異常なファイルアクセスの有無を監視することも有効です。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは理論上の深刻度を示しますが、EPSSは「実際にどれくらい悪用されやすいか」の確率を示します。両方の指標を見ることで、対応の優先順位をより正確に判断できます。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-78(OSコマンドインジェクション)を含むJavaScriptサンドボックスの突破や、Node.js環境での特権昇格脆弱性は過去にも報告されています。類似の問題には常に注意してください。

参考文献

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