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CVE-2026-45385 Open WebUIのIDOR脆弱性解説とAIチャネル運用者向け改ざん防止対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: Medium (CVSS 4.3)
  • 対象: open-webui < 0.9.5
  • 修正: 0.9.5
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-05-15 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 5分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-45385は、open-webuiの特定バージョンで、チャンネル内のメンバーが他のメンバーのメッセージを書き換えられる脆弱性です。攻撃者は認証済みチャンネルメンバーとして、管理者を含む他人のメッセージを改変できます。LLMゲートウェイを運用するチームは早急に対応が必要です。

やさしく説明すると

チャットやメッセージ機能の「チャンネル」は複数の人が交流する場所です。今回の脆弱性は、「同じチャンネルのメンバーなら誰でも、他の人が送ったメッセージを勝手に書き換えられる」状態に例えられます。つまり、たとえ管理者のメッセージでも簡単に書き換えられてしまいます。これは玄関の鍵は閉まっているけれど、合鍵を持った人が勝手に全員の手紙を開けて書き換えるようなものです。

技術的な原因

この脆弱性はCWE-639(認可制御不備:Insecure Direct Object Reference)に分類されます。update_message_by_id関数でメッセージを更新する際に、メッセージ所有者の確認を行わずに、チャンネルのメンバーであるかだけをチェックしていました。つまり、誰でも同じチャンネル内であれば他人のメッセージIDを指定するだけで書き換え可能でした。

影響を受けると何が困るか

  • チャンネル内のメッセージ改ざんによる誤情報や混乱の発生
  • 管理者権限のメッセージも書き換えられ、運用管理が困難になる
  • ユーザ間の信頼失墜、AI駆動エージェントの誤作動誘発
  • 結果的に、LLM ProxyやAgentフレームワークでの悪用やプロンプトの不正変更の可能性
  • AIコーディングツール(CursorやCline等)経由の誤った情報反映リスク

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 中

判断根拠

  • CVSS v3.1 スコアは 4.3 でMedium評価。実務的には「重大な影響は限定的で、早急な修正は不要だが注意は必要」レベル。
  • EPSSスコアは公開されていません。
  • ランサムウェアによる悪用観測はありません(Unknown)。
  • 公開PoCや攻撃コードは現時点で確認されていません。
  • ネットワーク越しから低い権限ユーザが認証後にリクエスト可能。ユーザ操作は不要。標準設定で影響ありのため注意。

誰が動くべきか

  • open-webuiを本番運用するLLM GatewayやAI Platform運用チーム
  • Agentフレームワーク (Agentic, LangChain 等) と連携している開発・運用者
  • バイブコーダー(Cursor、Cline、GitHub Copilot 等)を通じてopen-webuiを利用するAI駆動開発者
  • RAGパイプラインやLLM Proxyとして利用しているデータサイエンティスト・エンジニア

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
open-webui < 0.9.5 0.9.5

バージョン確認コマンド

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.9.4
Summary: Self-hosted AI platform
...

判定: バージョンが 0.9.5未満なら脆弱。0.9.5以上なら安全。

Python (pip list)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui              0.9.4

判定: 上記と同様。バージョンに注意。

設定確認

本脆弱性はバージョン依存であり、特定の設定値の影響はありません。設定でこのIDORを防ぐことはできないため、バージョンが対象範囲なら脆弱です。

公的検出ツール(Nucleiテンプレート等)

本脆弱性に関する公開Nucleiテンプレートは現状存在しません。検出はバージョン確認が基本になります。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python/pip 環境でのアップグレード

pip install --upgrade open-webui==0.9.5

判定: 実行後はバージョンが 0.9.5以上となり、脆弱でなくなります。

注意: 修正前に必ず運用中のバックアップを取得してください。パッチ適用はテスト環境で動作検証し、本番反映はダウンタイムの計画を立てて慎重に実施しましょう。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

本脆弱性に関して公式の暫定対応策は提示されていません。パッチが適用できない場合は、対象システムへのアクセス制限やチャンネルメンバーの権限管理を強化し、信頼できるメンバーだけが参加するよう運用上の管理強化を検討してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で実行したバージョン確認コマンドを再度実行し、バージョンが安全なものであることを確かめてください。

期待される出力

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.9.5
Summary: Self-hosted AI platform
...

判定: バージョンが 0.9.5以上ならOK

Python (pip list)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui              0.9.5

判定: 同上

追加で確認すべきこと

検出用Nucleiテンプレートがないため、ログに不正なチャンネルメッセージ書き換え履歴や不審なAPIアクセスがないか監視を継続してください。アクセスログの監査は重要です。

補足: 悪用観測状況

CVE-2026-45385に関して、現時点で悪用コードや公開PoCはありません。ランサムウェアによる悪用も確認されていません。GitHub Advisory Databaseで中間評価(Moderate)とされており、報告も限定的です。したがって、実務対応は「中」レベルの優先度と判断されます。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(攻撃元):Network(リモートネットワークからの攻撃可能)
  • AC(攻撃複雑度):Low(比較的簡単に攻撃可能)
  • PR(必要権限):Low(低権限ユーザ認証済みで可能)
  • UI(ユーザ操作):None(被害者の操作不要)
  • S(範囲):Unchanged(権限範囲を超えない)
  • C(機密性影響):None(情報漏えいは起きない)
  • I(完全性影響):Low(データ改ざんが可能)
  • A(可用性影響):None(サービス停止には至らない)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. まず自分の環境のopen-webuiのバージョンをSTEP 3の方法で確認し、対象バージョンなら最新版0.9.5にアップデートしてください。STEP 4〜5の流れを必ず実施しましょう。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定対応はありませんが、アクセス制御を強化し、チャンネルメンバーの権限を必要最低限に絞る運用上の対策を行ってください。パッチ適用が最優先です。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. ログ監視でメッセージ改ざんが行われていないか調査してください。改ざんの痕跡や不審なAPIリクエストの有無を確認することが有効です。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の技術的深刻度を示しますが、EPSSは「実際に悪用される確率」を示します。両方を参照することで対応の優先順位を的確に判断できます。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. 同じCWE-639(認可制御不備)の脆弱性は他にも存在し、APIやメッセージング機能において類似のリスクがあるため、該当部分は重点的に監査・修正することが重要です。

参考文献

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