MENU

CVE-2026-45386 Open WebUIの権限不備による認証バイパス脆弱性解説とAI Security対応手順

  • URLをコピーしました!

AI Security速報をXで配信しています!!

AI/LLM関連の脆弱性、PoC、KEV追加などの更新情報を見逃したくない方は、Xをフォローしてねー!

Xでフォローする

本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: Medium (CVSS 4.3)
  • 対象: open-webui <= 0.9.4
  • 修正: 0.9.5
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-05-15 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 2分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-45386は、Open WebUI(自己ホスト型AIプラットフォーム)で、読み取り権限しかないユーザーが本来の権限なしにメッセージをピン留め・解除できる脆弱性です。LLMゲートウェイやAI運用者にとって優先対応が必要です。

やさしく説明すると

この脆弱性は、玄関の鍵が「開いている」のに似ています。本来は家の中に入れる人だけがピンを操作できますが、間違えて「外から覗けるだけの人」でも操作できてしまいます。つまり、権限の厳密な確認ができておらず、知らない間にメッセージが操作される恐れがあります。

技術的な原因

CWE-639(不適切な認可チェック)の典型例です。この脆弱性は、書き込み操作(メッセージのis_pinned、pinned_by、pinned_atフィールドの変更)があるにもかかわらず、読み取り権限のみのチェックで済ませているため発生します。つまり、本来必要な書き込み権限の検証をせず、low privilege ユーザが操作できます。

影響を受けると何が困るか

  • AI GatewayやLLM Proxyのメッセージ履歴を不正に操作される
  • エージェントフレームワークで重要な情報をピン留めできなくされ、誤動作を誘発される
  • バイブコーダーやAI駆動開発者が使うメッセージ管理に悪影響を及ぼす
  • テナント間情報の信頼性が低下し、運用上の混乱や誤認識を招く
  • 最悪の場合、操作履歴の完全性が損なわれるリスク

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 低

判断根拠

  • CVSS v3.1スコアは4.3で「Medium」、実務的には危険だが直ちに大規模被害を招くリスクは中程度
  • EPSS(悪用予測スコア)のデータ提供なし。つまり、現時点で大規模な悪用の予測はない
  • ランサムウェア悪用の報告は不明(Unknown)で、観測されていない
  • 公開PoCやExploitコードは存在しない(GHSAはあるがPoCは無し)
  • 攻撃はネットワーク経由で可能だが、低権限ユーザーが必要。認証なしでの攻撃は不可
  • 書き込み権限の代わりに読み取り権限だけで操作される点が特徴だが、影響範囲は限定的

誰が動くべきか

  • Open WebUIを自己ホストで運用しているAI GatewayやLLM Proxy運用チーム
  • Agentフレームワークの開発者でOpen WebUIを統合利用している場合
  • Cursor、Cline、Copilot、Claude CodeなどAIインテグレーションを使うバイブコーダー開発者
  • AI駆動開発、Agenticモデルを活用するSRE/SecOpsチーム

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
open-webui ~0.9.4 0.9.5

バージョン確認コマンド

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.9.4
Summary: Self-hosted AI platform
...

判定: バージョンが 0.9.4 以下なら脆弱、0.9.5 以上で安全です

Python (pip) で一括検索

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui    0.9.3

判定: 0.9.4 以下ならば脆弱です。アップデートを検討してください。

設定確認

本脆弱性は設定依存しません。バージョンが対象範囲であれば脆弱です。

Nucleiテンプレートでの検出

公開Nucleiテンプレートは提供されていません。バージョン確認で検出してください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python パッケージのアップグレード

pip install --upgrade open-webui

判定: バージョンが 0.9.5 以上になれば修正が適用されています。

注意: 本番環境への適用前にバックアップを取得し、ステージング環境で動作検証を実施してください。ダウンタイム対応計画も忘れずに行いましょう。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

公式の暫定対応は提示されていません。できる限り、対象バージョンからのアップグレードを推奨します。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で実施したバージョン確認コマンドを再度実行してください。

期待される出力

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.9.5
Summary: Self-hosted AI platform
...

判定: バージョンが 0.9.5 以上なら安全です。

追加で確認すべきこと

もしNucleiテンプレートが公開された場合は検出を再実施してください。ログを監視し、異常なピン操作要求の記録がないか確認してください。

補足: 悪用観測状況

現時点でCISA KEVにもランサムウェア悪用の登録はなく、GitHub上に公開PoCやExploitコードもありません。つまり、実世界での悪用は確認されていません。ただし、低権限ユーザーで書き込み操作が可能なため注意が必要です。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV (Attack Vector=攻撃元): NETWORK(ネットワーク経由で攻撃可能)
  • AC (Attack Complexity=攻撃の複雑さ): LOW(攻撃は比較的容易)
  • PR (Privileges Required=必要な権限): LOW(低い権限で攻撃可能)
  • UI (User Interaction=ユーザ操作): NONE(ユーザ操作は不要)
  • S (Scope=影響範囲): UNCHANGED(影響範囲は変更されない)
  • C (Confidentiality=機密性影響): NONE(情報漏洩は起きない)
  • I (Integrity=完全性影響): LOW(改ざん可能性あり)
  • A (Availability=可用性影響): NONE(可用性は影響を受けない)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3で自環境のバージョンを確認し、対象ならSTEP 4でバージョン0.9.5以上へのアップグレードを行ってください。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定対応はありませんが、ネットワーク隔離やアクセス権の最小化を検討し、早急にアップグレード計画を立てることを推奨します。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. ログで不正なピン操作の履歴がないか監視し、GitHub Advisory DatabaseのIOC情報が提供されていれば活用してください。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは理論上の危険度を示しますが、EPSSは実際に悪用される可能性を示します。両方見ることで優先度判断が正確になります。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-639に分類される認可バイパスの脆弱性は他のAI関連プロジェクトやAPIにも存在するため、類似脆弱性の確認と対策を推奨します。

参考文献

本記事に関連するキーワードから、他のAIセキュリティ記事を探せます。

AI Security速報を継続配信しています!!

AI/LLM関連の脆弱性、PoC、KEV追加、海外アドバイザリなどを X で配信してるので、ぜひフォローをお願いします!

@ai_sec_news_256 をフォロー

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次