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【高】CVE-2026-45301 Open WebUIの認証権限不足によるファイルアクセス脆弱性解説とAI Security対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: High (CVSS 8.1)
  • 対象: open-webui <= 0.3.15
  • 修正: 0.3.16
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-05-15 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 5分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 10〜30分(環境依存)
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-45301は、open-webui(オープンウェブユーアイ)という完全オフライン動作の自己ホスト型AIプラットフォームで発見された脆弱性です。この脆弱性により、認証済みのユーザーが認可チェックなしに全ユーザーのアップロードファイルを一覧表示・閲覧・削除できます。主にLLMゲートウェイやAIプラットフォーム運用者が即対応が必要です。

やさしく説明すると

この脆弱性は、家の玄関が閉まっているはずなのに、複数のカギチェックが抜けていて、誰でも中に入れてしまうようなイメージです。具体的には、認証は必要ですが、認証したユーザーなら誰でも、他の全てのユーザーがアップロードしたファイルを自由に見たり消したりできます。つまり、AIアプリの大事なファイルが勝手に操作される危険性があります。

技術的な原因

この脆弱性は CWE-284「不十分なアクセス制御(Improper Access Control)」 に分類されます。open-webuiのファイル操作API(特にファイル一覧表示・アクセス・削除に関わるエンドポイント)が、ユーザー認証(Authentication)は行うものの、ユーザー毎の権限(Authorization=権限チェック)を行っていません。つまり、本来は自分のファイルだけを操作できるべきところ、認証済みユーザー全員が全ファイルを操作可能になっています。

APIルート側の実装において、ファイルのユーザーIDでフィルタリングしないために、この問題が発生しています。これは、REST APIの認証・認可設計上の基本的なミスです。

影響を受けると何が困るか

  • APIキーや機密情報が含まれるアップロードファイルの漏洩リスク
  • LLMやRAG(検索連携生成)アプリのコンテキスト情報が不正取得される可能性
  • 攻撃者によるアップロードファイルの任意削除でサービス破壊の恐れ
  • エージェントやAIの内部データ改ざんによる意思決定の混乱
  • テナント間の情報漏洩による機密性破壊
  • AIコーディングツール(Cursor/Cline/GitHub Copilot等)経由の悪用リスク拡大
  • 運用上の信頼性低下と運営コストの増大

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 高

判断根拠

  • CVSS v3.1スコアは 8.1(High)。実務的には「攻撃が比較的簡単で機密情報流出リスクも高い」ため、優先度は高い。
  • EPSSスコアは提供されていません(予測データなし)。
  • ランサムウェアグループによる悪用は 確認されていません
  • 公開PoCや公開エクスプロイトはありません(GitHub PoCリポジトリ0)。
  • 攻撃はネットワーク越しに可能で、認証済みユーザーが必要だがユーザ操作は不要。内部侵害や有資格者の悪用リスクも高い。
  • 認証さえ得ればAPI権限チェックをバイパス可能なため、影響範囲は広いです。

誰が動くべきか

  • open-webuiを運用しているLLM Gatewayの運用チーム
  • Agenticフレームワークを組み込んだAIプラットフォーム運用者・SRE・SecOpsチーム
  • バイブコーダー開発者がCopilotやCursorなどでopen-webuiをローカル環境で利用している場合
  • AI駆動開発環境の安全性検証担当

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
open-webui(Pythonパッケージ) 0.3.15 0.3.16

バージョン確認コマンド

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.3.15
Summary: Self-hosted offline AI platform

判定: Version0.3.15 以下なら脆弱。0.3.16 以上なら安全。

Python (pip list grep)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui                      0.3.15

判定: 0.3.15 以下なら脆弱。

設定確認

この脆弱性はAPIの認可チェック漏れに起因し、設定依存ではありません。バージョンが対象範囲なら脆弱です。

Nucleiテンプレートでの検出

現時点で公開Nucleiテンプレートはありません。バージョン確認で検出してください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python (pip)

pip install -U open-webui

説明: 0.3.16 以上にアップグレードします。

注意: アップグレード前に必ず現在の環境のバックアップを取得してください。特に本番環境ではテスト環境での検証を経てから適用してください。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

現時点で公式からの暫定対応案(設定変更・WAFルール・無効化等)は提示されていません。対象バージョンの場合、可能な限り早期アップデートが必要です。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3 で実行したバージョン確認コマンドを、修正後に再度実行してください。

期待される出力

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.3.16
Summary: Self-hosted offline AI platform

判定: バージョンが 0.3.16 以上ならOK

Python (pip list grep)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui                      0.3.16

判定: 0.3.16 以上なら安全

追加で確認すべきこと

アップグレード後、脆弱性検出用ツールがあれば再度実行してください。また、サーバーログに不審なAPIアクセスや認証済みユーザーによる大量ファイル削除などの異常がないか監視を強化してください。

補足: 悪用観測状況

現時点でCISA KEVには登録されていません。またランサムウェア等による悪用の報告はありません。GitHub上にもPoCコードは公開されておらず、実際の悪用は未確認です。ただしCVSSスコアは高く、認証ユーザーの横断的アクセスは深刻な脅威です。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV (Attack Vector / 攻撃元): NETWORK(ネットワーク越しに攻撃可能)
  • AC (Attack Complexity / 攻撃複雑度): LOW(攻撃条件の制約は少ない)
  • PR (Privileges Required / 必要権限): LOW(認証は必要だが低い権限で可能)
  • UI (User Interaction / ユーザ操作): NONE(利用者操作は不要)
  • S (Scope / スコープ): UNCHANGED(影響範囲は同じセキュリティ境界内)
  • C (Confidentiality Impact / 機密性影響): HIGH(機密データ漏洩の恐れ大)
  • I (Integrity Impact / 完全性影響): HIGH(データ改竄の恐れ大)
  • A (Availability Impact / 可用性影響): NONE(利用妨害はなし)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3のバージョン確認から始めて、対象バージョンの場合はSTEP 4のアップグレードを必ず実施し、その後STEP 5で修正確認をしてください。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定対応はありませんが、ネットワーク隔離や厳格なアクセス制御で認証済みユーザーの権限管理を強化してください。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. サーバーログで認証済みユーザーによる不審なファイル操作(一覧表示・削除等)があったか確認しましょう。ベンダーのIOC情報提供はありません。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは理論上の危険度を示しますが、EPSSは実際に悪用される可能性を示す指標です。両方を確認すると対応優先度の判断が正確になります。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-284に分類される認可不足の脆弱性は他のAI関連APIでも発生しやすいため、類似の問題に注意が必要です。

参考文献

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