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CVE-2026-45351 Open WebUIでの情報漏洩リスクを解説 0.8.9未満利用者向けAI Security対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: Medium (CVSS 6.5)
  • 対象: open-webui <= 0.8.8
  • 修正: 0.8.9
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-05-15 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-45351は、Open WebUIというオフラインで動作するAIプラットフォームで発見されました。バージョン0.8.8以前では、認証なしに一般ユーザーが管理者設定の機密性の高いシステムプロンプト情報を取得できます。これはLLMプロキシやAI Gatewayを運用する方々に最優先で対応が求められる問題です。

やさしく説明すると

この脆弱性は、例えると家の鍵はかかっているのに、窓が開いていて中の重要な書類が丸見えになってしまうような状態です。特にOpen WebUIを利用している場合、一般ユーザーが管理者だけが見られる「秘密の指示書」(システムプロンプト)を勝手に見られてしまいます。つまり、本来隠すべき大事な情報が外部に漏れてしまうのです。

技術的な原因

この問題はCWE-200「情報の露出」に分類されます。具体的には、ユーザー権限の検証が不十分で、管理者向けのシステムプロンプト情報を一般ユーザーにも返してしまいます。APIリクエスト(http://IP:8080/api/models?)の応答が適切にフィルタリングされていないことが根本原因です。情報の露出は機密情報が不正アクセス可能になる典型的な脆弱性です。

影響を受けると何が困るか

  • AI GatewayやLLM Proxy運用者にとって、管理者だけが知るべきモデルのシステムプロンプトが漏えいし、機密性が損なわれる
  • プロンプトインジェクション攻撃の足がかりにされ、Agenticフレームワークの乗っ取りにつながる可能性
  • RAG(Retrieval-Augmented Generation)で使うモデルのシークレット情報が外部に露出し、顧客データの漏えいや改ざんリスクが高まる
  • バイブコーダー開発者が利用するCursorやClineといったAIコーディングツール経由で認証情報が漏れるリスク

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディストリ利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 中

判断根拠

  • CVSS v3.1 スコアは6.5(中程度)。実務的には「中」ランクで、緊急の対応は不要だがなるべく早めに対応したいレベル
  • EPSS(実際の悪用確率)データは提供されていない
  • ランサムウェアによる悪用観測は未確認(Unknown)
  • 公開されているPoC(Proof of Concept)コードは存在しない
  • 攻撃はネットワーク経由で可能。必要権限は低いがユーザ操作は不要。管理者以外のユーザー権限でアクセス可能
  • デフォルト設定では脆弱性が存在するため運用者は自己判断で措置が必要

誰が動くべきか

  • Open WebUIを利用しているLLM Gateway 運用チーム
  • Agentフレームワーク開発者(LangChainやAutoGenなど)でOpen WebUIを組み込み運用している場合
  • バイブコーダー開発者(Cursor、Cline、Aider、GitHub Copilot、Claude Codeユーザー)でOpen WebUIをオフラインで使っている場合
  • AIプロダクトのセキュリティ担当やSecOps/SREチーム

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
open-webui 0.8.8 以下 (<= 0.8.8) 0.8.9

バージョン確認コマンド

Python(pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.8.8
Summary: Open WebUI self-hosted AI platform

判定: バージョンが 0.8.8 以下なら脆弱。0.8.9 以上なら安全。

Python(pip list)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui                  0.8.7

判定: 0.8.8 以下なら脆弱。

設定確認

本脆弱性は設定依存ではなく、特定バージョンのOpen WebUI自体の実装に起因します。よってバージョンが対象範囲なら必ず脆弱です。設定の確認だけでは安全確認できません。

Nucleiテンプレートでの検出

本脆弱性に対する公開のNucleiテンプレートは存在しません。検出はバージョン確認で実施してください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python(pip)でのアップグレード例

pip install --upgrade open-webui

判定: パッケージが 0.8.9 以上に更新されていればパッチ適用完了。

注意: パッチ適用前に必ず現行環境のバックアップを取得してください。特にOpen WebUIのコンフィグやモデルファイルは別途保存を推奨します。ステージング環境で動作検証を行い、本番環境のダウンタイム計画を立ててから更新を実施しましょう。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

公式の暫定対応は提示されていません。どうしてもパッチ適用が遅れる場合は、Open WebUIを運用するネットワークのアクセス制御を強化し、信頼できないユーザーからのアクセスを遮断してください。特に一般ユーザー権限のアクセスを制限することが重要です。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で利用したバージョン確認コマンドを再度実行してください。

期待される出力

Python(pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.8.9
Summary: Open WebUI self-hosted AI platform

判定: バージョンが 0.8.9 以上なら修正済みで安全です。

Python(pip list)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui                  0.8.9

判定: 0.8.9 以上なら安全。

追加で確認すべきこと

本脆弱性に公開Nucleiテンプレートはありませんが、ログを監視して不審なAPIアクセス(特に非管理者による /api/models? エンドポイントへのアクセス)を検出してください。不審なアクセスがあれば即時調査を推奨します。

補足: 悪用観測状況

現在、CVE-2026-45351に関してランサムウェアグループによる悪用情報はありません。公開されているPoCコードも見つかっていません。GitHub Advisory Databaseでは中程度の評価ですが、実害報告や攻撃観測は今のところ報告されていません。運用環境での早期対応が望まれます。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV: Network (ネットワーク経由) – 攻撃者はネットワーク越しから攻撃可能
  • AC: Low (低い攻撃の複雑度) – 攻撃手順は簡単で実行しやすい
  • PR: Low (低い権限要求) – 一般ユーザー権限で攻撃できる
  • UI: None (ユーザ操作不要) – 被害者の操作を必要としない
  • S: Unchanged (スコープ変更なし) – 攻撃による権限範囲の拡大はない
  • C: High (機密性に高い影響) – 機密情報が漏洩する
  • I: None (完全性に影響なし) – データの改ざんは起きない
  • A: None (可用性に影響なし) – サービス妨害は起きない

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. まずはSTEP 3で自分の環境のopen-webuiのバージョンを確認し、0.8.8以下ならSTEP 4で0.8.9以降にアップグレードしてください。最後にSTEP 5でバージョンを再チェックしてください。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. ネットワークのアクセス制御を厳格にして、非管理者ユーザーのOpen WebUIへのアクセスを制限してください。公式の暫定対応はありませんが、アクセス制限は最低限の対応策です。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. Open WebUIのアクセスログで、非管理者ユーザーから /api/models? へのアクセスを監視してください。不審なアクセスがあれば速やかに調査し、該当ユーザーの権限確認やネットワーク隔離を行いましょう。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の理論的な深刻度を示しますが、EPSSは実際にどれくらい悪用されやすいかの予測確率を示します。両方を参照することで対応の優先順位をより正確に判断できます。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-200「情報の露出」に分類される脆弱性は他にも多く存在します。例えば、LLM代理サーバやAgenticフレームワークで機密情報漏洩につながるAPIの不適切な権限設定は類似ケースとして注意が必要です。

参考文献

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