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CVE-2026-43995 FlowiseのHTTPクライアント直接呼び出しによるコードインジェクション脆弱性対策ガイドAIインフラ防御の5ステップ

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: 情報なし
  • 対象: flowise <= 3.0.13 / flowise-components <= 3.0.13
  • 修正: 3.1.0
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-05-12 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
1 何が起きているか理解する 3分
2 急ぎ対応すべきか判断する 5分
3 自分の環境が対象か確認する 10分
4 修正を適用する 環境による
5 修正されたことを確認する 5分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-43995 は Flowise の脆弱性です。攻撃者は SSRF(サーバサイドリクエストフォージェリ)を使って内部向け通信を誘発できます。LLM Gateway や AI ワークフローを運用するチームにとって、優先確認が必要です。

やさしく説明すると

Flowise は、AI の流れを組み立てる道具です。

この脆弱性は、その道具の一部が「安全な共通の入口」を通らず、直接ネットワーク通信をしてしまう点にあります。

つまり、玄関の鍵を通すはずの人が、裏口から出入りしている状態です。

攻撃者は、その抜け道を使って内部向けの通信を発生させます。

その結果、LLM の周辺にある情報や接続先が狙われます。

技術的な原因

原因は CWE-918 です。これは SSRF(サーバサイドリクエストフォージェリ)を指します。

Flowise は httpSecurity.ts のような中央の保護層を用意しています。そこでは deny-list 検証や IP pinning を行います。

しかし、OpenAPIToolkit/OpenAPIToolkit.tsWebScraperTool/WebScraperTool.tsMCP/core.tsArxiv/core.ts は、保護されたラッパーではなく node-fetchaxios を直接呼びます。

そのため、保護の強制が効かず、SSRF 対策を迂回できます。GHSA の説明では、これは「不完全な修正」と明記されています。

影響を受けると何が困るか

  • APIキー(OpenAI / Anthropic 等)の漏洩につながります。
  • LLM コンテキスト窃取が起きます。顧客データを含む場合があります。
  • プロンプトインジェクションを介したエージェント乗っ取りにつながります。
  • モデルや RAG データの改ざんにつながります。
  • 請求コストが増えます。内部通信の連打でコストが膨らみます。
  • テナント間情報漏洩につながります。
  • インフラ全体への横展開の起点になります。
  • Cursor / Cline / Aider / GitHub Copilot / Claude Code のような AI 駆動開発でも、接続先や認証情報の取り扱いに影響します。
  • .env や認証情報の漏洩につながります。

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディストリ利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 【中】

判断根拠

  • CVSSスコアは 未公表 です。NVD にはスコアがありません。実務では深刻度を数値だけで決められません。
  • EPSSスコアは 0.04% です。直近30日で悪用される予測確率は低いです。
  • ランサムウェア悪用は Unknown です。現時点で確認情報はありません。
  • 公開PoC数は 0 です。武器化された公開コードは確認できません。
  • 悪用に必要な条件は、ネットワーク到達性があり、Flowise の対象機能に到達できることです。認証要否やユーザ操作要否は提供データにありません。

誰が動くべきか

  • Flowise を本番運用している LLM Gateway 運用チーム。
  • Flowise を組み込んだ Agentic ワークフローの開発者。
  • MCP Server や外部 Web 取得機能を使う AI/LLM アプリの保守者。
  • Cursor / Cline / Aider / GitHub Copilot / Claude Code を使うバイブコーダー開発者で、Flowise を依存関係に含める人。
  • LLM Proxy や RAG パイプラインの担当者。

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
flowise <= 3.0.13 3.1.0
flowise-components <= 3.0.13 3.1.0

バージョン確認コマンド

Python(pip)

pip show flowise
pip show flowise-components

出力例:

Name: flowise
Version: 3.0.13

判定: Version3.0.13 以下なら脆弱です。3.1.0 以上なら安全です。

Node.js(npm)

npm list flowise flowise-components

出力例:

flowise@3.0.13
└── flowise-components@3.0.13

判定: 表示された版が 3.0.13 以下なら脆弱です。3.1.0 以上なら安全です。

Docker

docker images --format '{{.Repository}}:{{.Tag}} {{.ID}}'
docker inspect --format '{{.RepoTags}} {{.RepoDigests}}' flowise:latest

出力例:

flowise:3.0.13 sha256:aaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
[flowise:3.0.13] [flowise@sha256:bbbbbbbbbbbbbbbbbbbb]

判定: イメージタグや digest が 3.0.13 系なら脆弱です。3.1.0 系へ更新してください。

設定確認

設定依存ではないため、flowise または flowise-components のバージョンが対象範囲なら脆弱です。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Node.js(npm)

npm install flowise@3.1.0 flowise-components@3.1.0

出力例:

added 2 packages, changed 4 packages

判定: 依存関係が 3.1.0 に更新されれば修正済みです。

Docker

docker pull flowiseai/flowise:3.1.0

出力例:

3.1.0: Pulling from flowiseai/flowise
Digest: sha256:cccccccccccccccccccc

判定: 取得したイメージが 3.1.0 なら修正済みです。

注意: 本番適用前にバックアップを取り、ステージングで Flowise の主要フローを確認してください。AI ワークフローは依存先が多く、更新で接続先やツール動作が変わります。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

公式の暫定対応は提示されていません。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3 で実行したバージョン確認コマンドを、再度実行する。

期待される出力

Node.js(npm)

npm list flowise flowise-components

出力例:

flowise@3.1.0
└── flowise-components@3.1.0

判定: 表示された版が 3.1.0 以上ならOKです。3.0.13 以下が残る場合は未修正です。

追加で確認すべきこと

  • Flowise のログに不審な外部通信先がないか確認してください。
  • OpenAPI 取得、Web スクレイピング、MCP、Arxiv の各ツール実行履歴を確認してください。
  • 公開 Nuclei テンプレートは見つかっていないため、バージョン確認を優先してください。

補足: 悪用観測状況

CISA KEV には登録されていますが、ランサムウェア悪用は Unknown です。NVD の Exploit タグリンク数は 0 です。公開 PoC リポジトリ数も 0 です。

つまり、現時点では広く武器化された証拠はありません。ただし、KEV 登録済みなので、AI Security の実務では優先確認の対象です。

補足: CVSSメトリクス詳細

CVSS 情報は提供データにありません。

  • AV: 攻撃元区分
  • AC: 攻撃条件の複雑さ
  • PR: 必要な権限
  • UI: 必要なユーザ操作
  • S: スコープ
  • C: 機密性への影響
  • I: 完全性への影響
  • A: 可用性への影響

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3 で対象版か確認し、STEP 4 で 3.1.0 へ更新してください。その後、STEP 5 で再確認します。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定対応は提示されていません。したがって、影響範囲の縮小とネットワーク分離を優先し、ベンダー公表情報を参照してください。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. 提供データでは IOC はありません。Flowise のログで不審な外向き通信や、対象ツールの使用履歴を確認してください。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. EPSS は「直近30日で悪用される予測確率」です。CVSS が深刻度を示し、EPSS が実際の狙われやすさを示します。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-918 は SSRF の分類です。同じ CWE を持つ脆弱性は他にもあります。比較するときは、個別のベンダー公表情報を確認してください。

参考文献

本記事に関連するキーワードから、他のAIセキュリティ記事を探せます。

2026-06-26 追記

本記事の公開後、以下の重要な変化が確認されました(公開からの経過: 6日)。

項目 公開時点 2026-06-26時点 変化の意味
CVSSスコア変化 9 (low) 9.8 (CRITICAL) NVD再評価でスコアが上昇
タイトルプレフィックス未付与 (プレフィックスなし) 【最重大】 公開時はタイトルに危険度プレフィックスが付いていない。最新状況では付与が妥当(記事生成時の凡ミス補正)

CVSSスコア変化

当初、NVD(National Vulnerability Database)によるCVSSスコアは「9 (low)」とされていましたが、再評価の結果「9.8 (CRITICAL)」へと大幅に上昇しました。CVSS 9.8は理論上の危険度がほぼ最高値であり、多くの組織で即時の対応を要するレベルです。この評価上昇は、脆弱性の技術的インパクトがより深刻であることを示しており、攻撃が成立するケースや被害範囲が広いと判断されたことが背景にあります。今後は通常の対応優先度ではなく、最上位クラスのリスクとして迅速な対策検討が推奨されます。

タイトルプレフィックス未付与

記事公開時にはタイトルに危険度を示すプレフィックス(「【最重大】」など)が付与されていませんでしたが、現時点では「【最重大】」の付与が妥当と判断され、補正されました。本サイト運用ポリシーでは、CVSS 9.5以上(KEV未登録)を満たす場合「【最重大】」という区分で可視化し、特に注意喚起します。これにより、読者や関係者が速やかに対応検討を開始すべき案件であることを明確に認識できます。記事の目立ち方が変わるため、運用担当の優先度付けにも大きく影響します。

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