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CVE-2026-45396 Open WebUIで認証済みユーザーによる権限昇格脆弱性を突くマスアサインメント攻撃対策ガイドAI Security必読

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: Medium (CVSS 5.4)
  • 対象: open-webui < 0.9.5
  • 修正: 0.9.5
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-05-15 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 10分~
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-45396 は、Open WebUIのバージョン0.9.2以前の脆弱性です。攻撃者は認証済みの状態で、送信リクエストに特定のユーザーIDを不正に上書きできます。これにより、評価データの操作やなりすましが可能です。LLMの開発者や運用者にとって最優先で対処すべき問題です。

やさしく説明すると

想像してください。AIプラットフォームの評価結果をまとめるシステムがあります。このシステムでは、送られてきた評価がどのユーザーのものか厳密に管理しています。しかし今回の脆弱性は「玄関の鍵が内側からしかかからない」状態です。認証済みのユーザーが評価データを送るときに、勝手に別のユーザーのIDを入れ替えられてしまうのです。結果として、本当の評価者とは違うユーザー名でデータが登録されます。つまり、評価の信頼性が損なわれ、偽の情報がまかり通ってしまう危険があります。

技術的な原因

この脆弱性はCWE-915、「不適切な認証のバイパス」です。具体的には、Open WebUIのAPIエンドポイント POST /api/v1/evaluations/feedback が「mass assignment(大量代入)」に影響を受けています。mass assignmentとは、クライアントのリクエストボディに含まれる複数のパラメータをまとめてサーバのデータモデルに割り当てることですが、ここでPythonのConfigDict設定にある extra='allow' のため制御が甘く、攻撃者は本来書き換えできない user_id を上書きできます。

また、 insert_new_feedback() 内の辞書統合処理の順序ミスにより、サーバ側で決定された user_id を不正なリクエストが優先してしまいます。これがなりすましと評価データ操作を可能にしています。

影響を受けると何が困るか

  • AIの評価データが改ざんされ、モデル性能やランキングが不正確になる
  • 不正なユーザーIDによるなりすましが発生し、ログや監査が混乱する
  • LLM関連アプリケーションで信用できない評価をもとに自動調整・学習をさせてしまう
  • Agentフレームワークなどで誤ったユーザーデータを利用し、誤動作やセキュリティ事故が起きる可能性
  • AI駆動開発者やバイブコーダーにとっては、開発環境やテスト結果の信頼性低下を招く

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディストリ利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 中

判断根拠

  • CVSS v3.1 スコアは 5.4 (Medium)。実務的には中程度のリスク。攻撃自体は認証済み環境限定で難易度は低いが、被害範囲は限定的。
  • EPSSスコアは提供されていません。
  • ランサムウェアによる悪用の報告や観測は現時点でありません。
  • 公開PoC(Proof of Concept)コードは確認されていません。
  • 攻撃はネットワーク経由で認証済みユーザーがAPIを直接操作する必要があります。認証権限が必要なので、不正利用は限定的です。

誰が動くべきか

  • Open WebUIを本番運用しているLLMゲートウェイ・API運用チーム
  • Agentフレームワークを使い評価・フィードバックを扱うAI開発者
  • バイブコーダーのようにOpen WebUIをローカル展開し、自動評価機能を利用している開発者

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
Open WebUI (Pythonパッケージ) < 0.9.5 0.9.5

バージョン確認コマンド

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.9.2
Summary: AI platform for offline use
...

判定: Version< 0.9.5 なら脆弱。0.9.5以上で安全。

Python (poetry)

poetry show open-webui

出力例:

open-webui 0.9.2 AI platform for offline use

判定: バージョンが < 0.9.5 なら危険。

設定確認

この脆弱性は特定の設定に依存しません。したがって、バージョンが対象範囲内であれば脆弱です。

Nucleiテンプレートでの検出

現時点で公開されたNucleiテンプレートは提供されていません。検出はバージョン確認で実施してください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python (pip)

pip install --upgrade open-webui

判定: コマンド実行後に pip show open-webui でバージョンが 0.9.5 以上になればパッチ適用完了です。

Python (poetry)

poetry add open-webui@^0.9.5

判定: バージョン確認コマンドで 0.9.5 以上を確認してください。

注意: パッチ適用前に必ず環境のバックアップを取得してください。ステージング環境での動作確認を行い、本番ではダウンタイムの計画を立ててから実施しましょう。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

公式の暫定対応は現時点で提示されていません。認証されたユーザー以外のアクセス制御を厳密に行い、APIへの侵入経路を極力閉じることでリスクを低減してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で実行したバージョン確認コマンドを、再度実行します。

期待される出力

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.9.5
Summary: AI platform for offline use
...

判定: バージョンが 0.9.5 以上ならOK

Python (poetry)

poetry show open-webui

出力例:

open-webui 0.9.5 AI platform for offline use

判定: 0.9.5以上なら安全です。

追加で確認すべきこと

Nucleiテンプレートがないためスキャンはできませんが、ログに不審なリクエストやユーザーIDの不正な変更が記録されていないかを確認してください。さらなるトラフィック監視を推奨します。

補足: 悪用観測状況

CVE-2026-45396について、現在のところランサムウェアなどによる悪用の報告はありません。また、GitHub上に公開されたPoCコードや攻撃ツールも見つかっていません。現状は認証済みの環境に限定した攻撃に注意するフェーズです。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(攻撃元): Network(ネットワーク経由の攻撃)
  • AC(攻撃複雑度): Low(攻撃は比較的容易)
  • PR(必要権限): Low(認証済みユーザーなら可能)
  • UI(ユーザ操作): None(ユーザ操作不要)
  • S(スコープ): Unchanged(影響範囲は変化しない)
  • C(機密性への影響): None(機密データへの影響なし)
  • I(完全性への影響): Low(データの一部改ざんが可能)
  • A(可用性への影響): Low(サービスの一部障害が起きる可能性)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3〜5を実施してください。対象バージョンを確認し、0.9.5以降にアップデートし、修正を確認することが基本です。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. STEP 4の暫定対応を行い、認証済み以外のアクセス遮断やAPI制限を実施してください。公式の暫定対応はありません。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. ログに不自然なユーザーIDの割り当てや評価データの改ざん傾向がないか監視することが重要です。CISAやベンダーのIOCもチェックしてください。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の技術的深刻度を示しますが、EPSSは実際に悪用される確率を示します。両方見ることにより優先順位判断がより正確になります。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-915「認証バイパス」に関連する類似脆弱性は複数あります。mass assignmentに起因する他のAPI任意パラメータ改ざんリスクも注意が必要です。

参考文献

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