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CVE-2026-46442 FlowiseのカスタムJS関数でサンドボックス脱出によるコードインジェクション脆弱性 AI Security担当者必読の対応手順

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: 情報なし
  • 対象: flowise <= 3.1.1
  • 修正: 3.1.2
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-06-08 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-46442はFlowiseというLLMフロー作成UIの脆弱性です。Flowise 3.1.1以前のバージョンで、認証済みユーザーが管理権限なしに任意のJavaScriptを実行できます。攻撃者はリモートからFlowiseサーバ上でコマンド実行ができるため、LLMゲートウェイ運用者にとって最優先対応の脆弱性です。

やさしく説明すると

Flowiseはドラッグ&ドロップでLLMの処理ステップを作るツールです。普通は「玄関の鍵」がかかっているはずの重要機能に、その鍵がありませんでした。つまり攻撃者は気軽に裏口から勝手に入って、命令をサーバに送り込めます。実際にはJavaScriptで悪さを仕掛け、サーバ上で好き勝手にコマンドを実行できてしまう問題です。これが解決されるまでサーバ運用者は必ず注視が必要です。

技術的な原因

この脆弱性はCWE-94「不適切なコードの動的実行」に分類されます。FlowiseのAPI POST /api/v1/node-custom-function がルートレベルの認可を行わず、認証済みユーザー全員にJavaScriptコードの実行を許していました。しかも、コードはNode.jsのNodeVMというサンドボックス内で動きますが、その隔離を抜け出し、実ホストのプロセスにアクセス、システムコマンドを実行できました。つまり二重のセキュリティ境界を突破されました。

影響を受けると何が困るか

  • Flowiseサーバ上での認証済みリモートコード実行(RCE)による完全な乗っ取り
  • LLMプロンプトの改ざんや情報窃取による顧客データ漏洩
  • APIキーや認証情報(.envファイルなど)の流出
  • サーバインフラの横展開攻撃による内部ネットワーク侵害
  • AI GatewayやAgenticフレームワークの信頼基盤破壊
  • LLM ProxyやRAGパイプラインのコントロール乗っ取り

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディストリ利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 【最重大】

判断根拠

  • CVE-2026-46442はGitHub Advisory DatabaseでCVSS v3.1スコア 9.9(Critical)と評価されています。実務的には非常に高リスクです。
  • EPSSスコアは現時点で提供されていません。
  • ランサムウェア悪用の観測情報は「Unknown」で確認されていません。
  • 公開されたPoCコードはありません。
  • この脆弱性はネットワーク経由で認証済みユーザーが悪用でき、認証は必要ですが、ルートレベルのアクセス制御が欠如しているため容易に悪用可能です。
  • 多くの運用環境でデフォルト設定により E2B_APIKEY が設定されていないため、脆弱環境が多い可能性があります。

誰が動くべきか

  • Flowiseを使うLLMアプリケーション開発・運用エンジニア
  • LLM GatewayやAgenticフレームワークの運用チーム
  • vLLM/TritonなどのMLインフラチーム
  • RAGパイプラインの保守担当者
  • バイブコーダー開発者(Cursor, Cline, Copilot, Claude Codeなどの利用者)

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
flowise ~3.1.1 3.1.2

バージョン確認コマンド

Python (pip)

pip show flowise

出力例:

Name: flowise
Version: 3.1.1
Summary: LLM flow builder
...

判定: Version3.1.1 以下なら脆弱、3.1.2 以上なら対策済み

Python (pip list)

pip list | grep flowise

出力例:

flowise          3.1.1

判定: 3.1.1 以下なら脆弱

設定確認

この脆弱性は E2B_APIKEY 環境変数の設定有無に依存します。E2B_APIKEYが設定されていない場合、攻撃はNodeVMサンドボックスの脱出を許します。設定の有無はFlowiseの起動環境の環境変数を確認してください。

Linux / macOS(bash)

echo $E2B_APIKEY

出力例:

(空行の場合、未設定)

判定: 空の場合は脆弱な動作をする設定です。環境設定の見直しが必要。

設定依存であるため、設定されていない場合は3.1.2へのアップデートが必須です

Nucleiテンプレートでの検出

2026年6月時点で、公開されたNucleiテンプレートはありません。公式のアップデートを必ず確認してください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python環境 (pip)

pip install --upgrade flowise

出力例:

Successfully installed flowise-3.1.2

判定: バージョンが 3.1.2 以上になれば修正済み

注意: パッチ適用前に必ずバックアップを取得し、ステージング環境で動作検証をしてください。また適用後はサービスの再起動が必要になる場合があります。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

公式の暫定対応は提示されていません。設定変更で E2B_APIKEY を有効にすることで、NodeVMサンドボックスを強化する可能性がありますが、根本的なリスク回避にはアップデートが必要です。ネットワーク隔離やAPIアクセス制御で代替防御を検討してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3 で実行したバージョン確認コマンドを、修正後に再度実行してください。

期待される出力

Python (pip)

pip show flowise

出力例:

Name: flowise
Version: 3.1.2
...

判定: バージョンが 3.1.2 以上ならOK

Python (pip list)

pip list | grep flowise

出力例:

flowise          3.1.2

判定: 3.1.2 以上なら対策済

追加で確認すべきこと

  • Nucleiテンプレートが公開された場合は検出を再実行してください。
  • Flowiseサーバのアクセスログに不審なPOSTリクエストがないか監視してください。
  • 関連エージェントフレームワークやLLM Gatewayの連携部分も影響がないか確認しましょう。

補足: 悪用観測状況

現時点でCISA KEVには未登録で、ランサムウェアなどによる悪用観測はありません。GitHub上のPoCコードも公開されていません。ただし、Criticalレベルの認証済みリモートコード実行脆弱性のため、速やかな対応が推奨されます。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV (Attack Vector:攻撃経路): ネットワーク経由(ネットワークから攻撃可能)
  • AC (Attack Complexity:攻撃難易度): 低い(攻撃条件が特別ではない)
  • PR (Privileges Required:必要特権): 低い(認証済みユーザーで十分)
  • UI (User Interaction:ユーザー操作): 不要(被害者による操作不要)
  • S (Scope:影響範囲): 変更あり(サンドボックス外のホストに影響)
  • C (Confidentiality:機密性への影響): 高い(完全漏洩の可能性)
  • I (Integrity:完全性への影響): 高い(任意改ざん可能)
  • A (Availability:可用性への影響): 高い(サービス停止や妨害が可能)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. まずSTEP 3で対象バージョンか確認し、3.1.1以下の場合はSTEP 4で3.1.2にアップデートしてください。その後STEP 5で修正が反映されたことを確認します。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定対応はありませんが、環境変数 E2B_APIKEY を設定してサンドボックスを強化するか、APIアクセス制御やネットワーク隔離を実施してください。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. 攻撃ログとしてFlowiseのAPIアクセスログを調べ、POST /api/v1/node-custom-functionの不審なリクエストを確認してください。悪用の兆候があれば即時調査が必要です。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の理論上の危険度を示しますが、EPSSは実際に悪用される確率を表します。両方見ることで優先度の判断がより正確になります。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-94分類の不適切なコード動的実行に関連する脆弱性は他の多くのJavaScript実行機能を持つフレームワークにもあります。FlowiseだけでなくAgenticフレームワークなども監視対象です。

参考文献

本記事に関連するキーワードから、他のAIセキュリティ記事を探せます。

2026-06-16 追記

本記事の公開後、以下の重要な変化が確認されました(公開からの経過: 6日)。

項目 公開時点 2026-06-16時点 変化の意味
CVSSスコア変化 9 (low) 9.9 (CRITICAL) NVD再評価でスコアが上昇
タイトルプレフィックス未付与 (プレフィックスなし) 【最重大】 公開時はタイトルに危険度プレフィックスが付いていない。最新状況では付与が妥当(記事生成時の凡ミス補正)

CVSSスコア変化

公開時点ではCVSSスコアが「9 (low)」と記載されていましたが、その後NVDによる再評価が行われ、スコアが「9.9 (CRITICAL)」へ大幅に上昇しました。これは本脆弱性が理論上ほぼ最高レベルの危険度を持つことが公式に認められたことを意味します。技術的には、サンドボックス突破による認証済みリモートコード実行(RCE)で広範囲な被害となるため、より厳格な評価へ見直された形です。

このスコア上昇によって対応の優先度も高まり、特にパブリックな環境や外部ネットワークに接続しているFlowiseサーバは即時のバージョンアップまたはアクセス制限の徹底が強く推奨されます。早急なパッチ適用や運用状況の再確認を行ってください。

タイトルプレフィックス未付与

記事公開時点ではタイトルに危険度プレフィックス(「【最重大】」等)が付与されていませんでしたが、最新のスコアおよび記事分類基準に基づき「【最重大】」のプレフィックス付与が妥当となりました。これは記事生成時の表記誤りを是正したものであり、実際の危険度高騰を反映しています。

本件のように「CVSS 9.5以上」かつKEV未登録の脆弱性は、理論上きわめて重大なリスクとして早期対応が求められます。改めて「【最重大】」と明記している場合は、まだ実際の悪用観測がなくても組織としては優先度を最大限に引き上げ、1週間以内の対応計画立案および影響調査・対策推進を徹底してください。

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