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CVE-2026-46443 Flowiseの情報漏洩脆弱性対応法 AI Security視点でのLLM運用者必読ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: 情報なし
  • 対象: flowise <= 3.1.1
  • 修正: 3.1.2
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-06-08 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-46443はFlowiseのバージョン3.1.1以前で発生する脆弱性です。攻撃者は認証済みのAPI呼び出し時に、本来隠すべき暗号化された認証情報を取得できます。LLMフロー管理者にとって、情報漏洩リスクが高く最優先の対策対象です。

やさしく説明すると

FlowiseはAI開発者が大規模言語モデル(LLM)の処理フローを簡単に設計できるツールです。この脆弱性は、特定の条件で認証情報の一部が外部に漏れてしまう問題です。たとえば、玄関の合鍵は隠しているのに、特定のお客さんにだけそれを渡してしまうような状況と置き換えられます。つまり、必要な情報を安全に管理したいのに、知られてはいけない鍵の一部を誤って誰かに見せてしまうイメージです。

技術的な原因

この脆弱性はCWE-200(情報漏洩:Exposure of Sensitive Information)に分類されます。Flowiseの認証情報取得処理で、フィルターパラメータ「credentialName」を指定した場合のみレスポンスに暗号化されたデータ(encryptedData)を含めてしまいます。フィルター無しの取得時はこのデータを正しく除去していますが、条件分岐の実装漏れによりフィルター付き時だけ誤って露出する欠陥です。

つまり、APIの挙動差異により本来隠すべき情報が意図せず公開されるバグで、認証キーやパスワードの暗号化情報が漏洩する重大なリスクが生じます。

影響を受けると何が困るか

  • APIキー(例:OpenAIやAnthropicのトークン)が漏洩し、不正利用される
  • LLMコンテキスト内の顧客データや秘密情報が盗まれる
  • フローを制御するAgentの乗っ取りに使われる可能性がある
  • モデルやRAG(Retrieval Augmented Generation)データの改ざんリスク
  • 予期しない請求コストの爆増
  • マルチテナント環境での情報漏洩による業務停止リスク
  • CursorやCline、CopilotなどAIコーディングツール経由でのローカルファイル読み取り・悪用の道を開く恐れ

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 【高】

判断根拠

  • CVSSスコアは正式な公開がありませんが、GitHub Advisory DatabaseでHigh評価(CVSS 7.5相当)が付与されています。実務的には深刻度の高い情報漏洩脆弱性です。
  • EPSS(悪用予測スコア)は提供されていません。
  • ランサムウェア等による悪用観測は現状不明(Unknown)です。
  • 公開PoCコードやエクスプロイトはありません。現在悪用は報告されていません。
  • ネットワーク経由でのAPI呼び出しが前提で、認証が必要です。認証済みユーザーのみが攻撃可能と考えられます。
  • デフォルト設定での脆弱性発現が確認されています。修正版未適用環境は攻撃に対し容易に情報漏洩の危険があります。

誰が動くべきか

  • LLMフローを管理・運用するFlowiseユーザー
  • Agentフレームワークの一部としてFlowiseを組み込んでいる開発チーム
  • LLMゲートウェイ運用者
  • バイブコーダー開発者でFlowise連携を行う場合

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
Flowise (npmパッケージ) 3.1.1 以下 (<= 3.1.1) 3.1.2

バージョン確認コマンド

Node.js(npm)

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.1
└─ flowise@3.1.1

判定: 出力内のバージョンが 3.1.1 以下なら脆弱。3.1.2 以上なら安全。

Node.js(package.json確認)

cat package.json | grep flowise

出力例:

    "flowise": "^3.1.0"

判定: バージョンが 3.1.1 以下の表記なら脆弱。3.1.2 以上に更新が必要。

設定確認

この脆弱性は特定のAPI呼び出しで誤った情報公開が起きる実装上のバグです。設定依存はありません。バージョンが対象範囲なら脆弱です。

Nucleiテンプレートでの検出

本脆弱性について公開のNucleiテンプレートは現在提供されていません。検出はバージョン確認が推奨されます。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Node.js(npm)

npm install flowise@3.1.2

出力例:

+ flowise@3.1.2
updated 1 package in 5s

判定: バージョンが 3.1.2 に上がっていれば修正適用完了。

注意: パッチ適用前に必ず現在の環境のバックアップを作成してください。ステージング環境で動作検証を行い、ダウンタイム計画を用意した上で本番適用しましょう。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

公式の暫定対応は提示されていません。適用までの間はFlowise APIエンドポイントのアクセス制限やネットワーク隔離を実施してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で実行したバージョン確認コマンドを再度実行します。

期待される出力

Node.js(npm)

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.2
└─ flowise@3.1.2

判定: バージョンが 3.1.2 以上なら安全です。

追加で確認すべきこと

公開Nucleiテンプレートはありませんが、可能ならFlowiseのAPIログに不審なアクセスや認証情報の漏洩痕跡がないか監視してください。

補足: 悪用観測状況

現時点で公開されている情報では、CVE-2026-46443に関する実際の悪用報告やランサムウェアによる攻撃観測はありません。公開PoCコードもGitHub上には存在しません。リスクは情報漏洩の重大性に由来しますが、現在はまだ広範囲な悪用事例は報告されていません。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(Attack Vector、攻撃元): ネットワーク経由での攻撃が想定されます。
  • AC(Attack Complexity、攻撃の難易度): 条件付きで発生し、認証済みである必要があるため、中程度の難易度。
  • PR(Privileges Required、必要な権限): 認証済みユーザーの権限を必要とします。
  • UI(User Interaction、ユーザー操作): 攻撃者が直接APIを操作するため不要。
  • S(Scope、影響範囲の変更): 同一スコープ内の情報漏洩。
  • C(Confidentiality、機密性への影響): 機密情報の露出により高い影響。
  • I(Integrity、完全性): 情報改ざんは直接関係しません。
  • A(Availability、可用性): 可用性への影響はありません。

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3で自環境のFlowiseのバージョンを確認し、3.1.1以下ならSTEP 4で3.1.2にアップデートしてください。アップデート後はSTEP 5で確認を忘れずに。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. APIアクセス制限、ネットワークの分離、該当機能の利用停止など暫定対応を行ってください。公式の暫定対応策はまだ公開されていません。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. FlowiseのAPIやサーバーログで不審な認証情報取得や異常なリクエストがないか監視してください。公式のIOCや検知ツールは未提供です。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の深刻度を示し、EPSSは「実際に悪用される確率」を示します。両方を確認することで対応優先順位をより正確に判断できます。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-200(情報露出)に類する脆弱性は多数存在します。同様に認証情報や秘密情報の不適切な公開に注意が必要です。

参考文献

本記事に関連するキーワードから、他のAIセキュリティ記事を探せます。

2026-06-16 追記

本記事の公開後、以下の重要な変化が確認されました(公開からの経過: 6日)。

項目 公開時点 2026-06-16時点 変化の意味
CVSSスコア変化 9 (low) 6.5 (MEDIUM) NVD再評価でスコアが下方修正

CVSSスコア変化

公開時点のNVD評価では、本脆弱性CVE-2026-46443のCVSSスコアは「9 (low)」とされていましたが、その後の再評価によって「6.5 (MEDIUM)」へと下方修正されました。これにより危険度の区分は「Critical/High」から「Medium」へ移行したことになります。

この変更は、被害の現実的な深刻度や攻撃成立の条件が精査された結果と考えられます。該当バージョンを利用している場合でも、これまで「最優先で直ちに修正」する扱いから、「計画的な運用での対応」にシフトする判断が可能です。ただし、依然として機密情報の漏洩リスクは残るため、CVSSスコアの低下だけをもって対応を先送りし過ぎないよう注意してください。リスク評価や優先順位付けに際しては、自組織の業務インパクトも踏まえて判断することを推奨します。

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