CVE-2026-47751 Claude Code Actionのリモートコード実行RCE脆弱性とMCPサーバ悪用対策 AI Security必見のエンジニア向け対応手順

結論
- 危険度: 情報なし
- 対象: anthropics/claude-code-action < 1.0.74
- 修正: 1.0.74
- KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
| 表記 | 条件 | 意味 | 対応目安 |
|---|---|---|---|
| 【至急/ランサム悪用】 | CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 | ランサムグループが現在進行形で悪用 | 本日中に対応開始 |
| 【至急/重大】 | CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 | 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い | 本日中に対応開始 |
| 【重大/KEV登録】 | CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) | 実世界で攻撃観測あり | 数日以内 |
| 【最重大】 | CVSS 9.5以上(KEV未登録) | 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない | 1週間以内に対応計画 |
| 【重大】 | CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) | Critical帯の理論的高リスク | 1〜2週間以内 |
| 【高】 | CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) | High帯のリスク | 計画的に対応 |
| (プレフィックスなし) | CVSS 7.0未満 | Medium以下のリスク | 通常メンテで対応 |
「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。
最終更新: 2026-07-16 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。
| STEP | やること | かかる目安 |
|---|---|---|
| STEP 1 | 何が起きているか理解する | 3分 |
| STEP 2 | 急ぎ対応すべきか判断する | 3分 |
| STEP 3 | 自分の環境が対象か確認する | 5分 |
| STEP 4 | 修正を適用する | 環境による |
| STEP 5 | 修正されたことを確認する | 3分 |
STEP 1: 何が起きているか
一言でいうと
CVE-2026-47751は、GitHub Actionsで使われるanthropics/claude-code-actionのバージョン1.0.74未満に存在します。攻撃者は悪意あるプルリクエストにより、認証なしにGitHub Actionsの実行環境で任意のコードを実行し、APIキーなどの機密情報を盗み出せます。LLMゲートウェイ運用者やバイブコーダー開発者にとって最優先対応です。
やさしく説明すると
たとえば、家の玄関の合鍵を勝手に作れるような状態です。GitHubの「claude-code-action」というツールは、プルリクエストというコードの更新提案を受けたときに、それをそのまま信用して実行していました。攻撃者が細工したファイルをプルリクエストに含めると、その中の悪意ある命令がGitHub上で実行されてしまいます。つまり、鍵がかかっていない状態で家の中に侵入されるのと同じです。
技術的な原因
脆弱性の技術原因は、CWE-78(OSコマンドインジェクション)とCWE-200(情報漏洩)に分類されます。claude-code-actionはプルリクエストの頭(head)ブランチのコードを無条件でチェックアウト(取り込み)します。ここで攻撃者が差し替えた.mcp.jsonという設定ファイルを読み込み、全MCPサーバ(Multiple Command Processors)を有効化してしまいます。結果として、悪意あるコードがGitHub Actionsのランナーで実行され、APIトークンなどの秘密情報が流出します。
影響を受けると何が困るか
- GitHub Actionsランナー上で任意コードが実行される。
- OpenAIやAnthropicなどのAPIキーやアクセストークンが攻撃者に盗まれる。
- LLMアプリケーションのAPI利用を不正に操作され、サービス停止や高額請求が発生する。
- バイブコーダー開発者が使うGitHub CopilotやClaude CodeなどのIDE連携にも悪影響が及ぶ。
- 社内で管理している重要情報やプロンプトコンテキストが外部へ漏洩するリスク。
- 結果としてAIインフラ全体の信頼性が損なわれる。
もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ
本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。
| カテゴリ | 情報源 | 言語 | 何が分かるか | リンク |
|---|---|---|---|---|
| 総合 | NVD(米国 NIST) | 英 | 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 | 開く |
| 総合 | MITRE CVE | 英 | CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 | 開く |
| 総合 | JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) | 日 | 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 | 開く |
| 総合 | CISA KEV(悪用観測カタログ) | 英 | 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 | 開く |
| 総合 | GitHub Advisory Database | 英 | OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 | 開く |
| 総合 | OpenCVE | 英 | 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 | 開く |
| Linux | Red Hat CVE | 英 | Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 | 開く |
| Linux | Ubuntu Security | 英 | Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 | 開く |
| Linux | Debian Security Tracker | 英 | Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 | 開く |
| Linux | SUSE CVE | 英 | SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 | 開く |
| 悪用 | Exploit Database | 英 | 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 | 開く |
| 悪用 | Packet Storm Security | 英 | セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 | 開く |
| 悪用 | GitHub PoC 検索 | 英 | GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 | 開く |
| 悪用 | X(Twitter)検索 | 日英 | 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 | 開く |
| スキャナ | Snyk Vulnerability DB | 英 | パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 | 開く |
| スキャナ | Tenable(Nessus) | 英 | Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 | 開く |
| スキャナ | Rapid7(Metasploit/Nexpose) | 英 | Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 | 開く |
掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。
STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する
結論: 中
判断根拠
- CVSSスコア非公開。公式情報にCVSSが記載されていませんが、攻撃難易度は中程度と思われます。
- EPSSスコアは未提供。直近30日での悪用予測データなし。
- ランサムウェアによる悪用は確認されていません(Unknown)。
- 公開されたPoCコードはありません。GitHub上での公開も見つかっていません。
- 攻撃には「攻撃者がプルリクエストを作成し、かつ権限あるユーザーか自動トリガーが実行すること」が必要です。
- デフォルト設定でpull requestのheadブランチコードを無制限にチェックアウトし、.mcp.jsonを読み込み、すべてのMCPサーバを有効化する設定が問題でした。
誰が動くべきか
- LLM Gateway運用チーム(GitHub Actions上でclaude-code-actionを使っている場合)
- Agentフレームワーク開発者(特にGitHub Actionsでビルド構成を管理している場合)
- バイブコーダー開発者(Cursor、Cline、Claude Codeなどを利用してGitHub Actionsを使う環境)
- CI/CD環境のセキュリティ担当者及びSRE/SecOpsチーム
STEP 3: 自分の環境が対象か確認する
影響を受けるバージョン
| 製品 | 脆弱なバージョン範囲 | 修正版 |
|---|---|---|
| anthropics/claude-code-action | < 1.0.74 | 1.0.74 |
バージョン確認コマンド
GitHub Actions (claude-code-action)
# GitHub Actions内のworkflowファイルやDockerイメージのタグで確認してください
grep -r "anthropics/claude-code-action" .github/workflows/
出力例:
.github/workflows/deploy.yml: uses: anthropics/claude-code-action@v1.0.73
判定: バージョンが 1.0.74未満なら脆弱。安全には必ず1.0.74以上を指定してください。
npm (もしNode.jsラッパーがある場合)
npm list anthropics/claude-code-action
出力例:
anthropics/claude-code-action@1.0.73
判定: バージョンが 1.0.74未満なら脆弱。
設定確認
この脆弱性は設定依存ではなく、バージョン1.0.74未満なら脆弱です。設定変更による緩和策は公式から提示されていません。
公開Nucleiテンプレートでの検出
現時点では本件専用のNucleiテンプレートは提供されていません。バージョン確認で対応してください。
STEP 4: 修正を適用する
パッチ適用
GitHub Actionsのworkflowファイル修正
# .github/workflows/*.yml 内のclaude-code-actionのバージョン指定を変更
# 例: 古い行
uses: anthropics/claude-code-action@v1.0.73
# から
uses: anthropics/claude-code-action@v1.0.74
判定: バージョン指定を 1.0.74 以上に変更で完了。
注意: パッチ適用前に必ずGitHub Actionsのworkflowファイルをバックアップしてください。動作検証もステージング環境で行うことを推奨します。
パッチ即時適用ができない場合の暫定対応
公式の暫定対応は提示されていません。可能であれば、該当のworkflowを無効化するか、不要な場合はclaude-code-actionの利用を停止してください。ネットワークアクセス制限かつ信頼できないプルリクエストトリガーを無効化する措置も検討してください。
STEP 5: 修正されたことを確認する
STEP 3 で実行したバージョン確認コマンドを、修正後に再度実行してください。
期待される出力
GitHub Actions (workflowファイル確認)
grep -r "anthropics/claude-code-action" .github/workflows/
出力例:
.github/workflows/deploy.yml: uses: anthropics/claude-code-action@v1.0.74
判定: バージョンが 1.0.74 以上ならOKです。
追加で確認すべきこと
公開Nucleiテンプレートがないため、バージョン確認が主な確認手段です。ログ等で不審な実行痕跡やシークレット漏洩の兆候を検査してください。
補足: 悪用観測状況
2026年7月時点で、この脆弱性を悪用したランサムウェア攻撃や具体的な報告はありません。GitHub Advisory Databaseにも公開PoCは登録されていません。したがって、現時点では悪用リスクは相対的に低いですが、GitHub Actionsで直接コード実行が可能なため放置できません。
補足: CVSSメトリクス詳細
- AV (Attack Vector, 攻撃経路): 情報なし(想定はネットワーク経由)
- AC (Attack Complexity, 攻撃の複雑さ): 中(攻撃者はプルリクエスト作成権が必要)
- PR (Privileges Required, 権限必要性): なしから低(攻撃者はプルリクエストの作成のみで可能)
- UI (User Interaction, ユーザ操作): 必要(管理者または自動トリガーが実行する必要あり)
- S (Scope, 影響範囲): 変更なし(GitHub Actionsランナー内で完結)
- C (Confidentiality, 機密性影響): 高(シークレット情報の漏洩)
- I (Integrity, 完全性影響): 高(任意コード実行による改ざん)
- A (Availability, 可用性影響): 中(サービス停止可能性)
よくある質問(FAQ)
Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?
A. STEP 3の自分の環境のバージョン確認、STEP 4の1.0.74へのバージョンアップ、STEP 5の確認を行うことです。本記事内の具体コマンド例を参照してください。
Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?
A. STEP 4の暫定対応を検討してください。workflowの無効化、悪意あるPRからのトリガー制限、ネットワーク隔離などの対策が考えられます。
Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?
A. 攻撃痕跡はGitHub Actionsの実行ログやシークレットアクセスログで確認してください。特定の穴を突いた悪意あるプルリクエストがないかも調査が必要です。
Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?
A. CVSSは技術的な深刻度を示しますが、EPSSは実際に悪用される確率を示します。両方参照すると対応優先度が正確に判断できます。
Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?
A. CWE-78(OSコマンドインジェクション)やCWE-200(情報漏洩)に分類される他のGitHub ActionsやCI/CDツールの脆弱性が存在します。CI/CDのコード実行周りの脆弱性に注意してください。
参考文献
- NVD CVE-2026-47751
- GitHub Advisory Database GHSA-8q5r-mmjf-575q
- JVN iPedia CVE-2026-47751(日本語)
- CISA Known Exploited Vulnerabilities Catalog
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2026-07-17 追記
本記事の公開後、以下の重要な変化が確認されました(公開からの経過: 0日)。
| 項目 | 公開時点 | 2026-07-17時点 | 変化の意味 |
|---|---|---|---|
| CVSSスコア変化 | 9 (Critical) | 5.3 (MEDIUM) | NVD再評価でスコアが下方修正 |
CVSSスコア変化
2026-07-17時点で、CVE-2026-47751のCVSSスコアが「9 (Critical)」から「5.3 (MEDIUM)」へと下方修正されました。これはNVD(National Vulnerability Database)が再評価を行った結果です。当初は極めて深刻なリスクとされていましたが、権限や攻撃条件、影響範囲についての追加分析により、実際のリスクは当初の想定よりも低いと判断されたものです。
本スコア修正により、運用チームやシステム管理者は緊急度の見直しを検討する必要があります。引き続き対応は重要ですが、通常の月次メンテナンス等でも十分なリスク管理が可能となるケースが多くなりました。とはいえ、対象製品へのパッチ適用やセキュリティ設定の見直しは、他の脆弱性やリスク緩和策とあわせて引き続き推奨されます。
