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【最重大】CVE-2026-55447 Langflowのパストラバーサル脆弱性を利用したファイル読み取り攻撃とAI Security対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: Critical (CVSS 9.6)
  • 対象: langflow < 1.9.2
  • 修正: 1.9.2
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-06-23 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 5分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分〜環境による
STEP 4 修正を適用する 5分〜30分
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-55447はLangflowに存在する脆弱性です。Langflowのバージョン1.9.2未満で、攻撃者は認証なしにファイルパスを操作しシステム上の任意のファイルを読み取れます。LLM Gateway運用者やAI Security担当者にとって最優先対応が必要な重大問題です。

やさしく説明すると

この脆弱性は、玄関の鍵がかかっていない家のようなものです。攻撃者は、通常は見られないはずの住人の大事な書類やデータを簡単にのぞき見できます。Langflowを使ったRAG(Retrieval-Augmented Generation)チャットボットなどで、資料として取り込むはずのファイルの制御が甘いため、攻撃者が好きなファイルを直接読めてしまうのです。

つまり、AIやLLM(大規模言語モデル)を使ったシステムで、問答データの元となるファイルを勝手に読み取られ、顧客情報の漏洩やシステム内部の情報搾取につながります。

技術的な原因

この問題はCWE-61(絶対パスの脆弱性)とCWE-200(情報漏洩)に該当します。BaseFileComponentを基盤とした複数のコンポーネントが、この脆弱性の影響を受けています。攻撃者は絶対パスを使い、システム内のあらゆるファイルを任意に読み取れます。認証やアクセス制御が不十分な部分が原因です。

影響を受けると何が困るか

  • 機密APIキー(OpenAI、Anthropic等)の漏洩
  • LLMのコンテキスト情報(顧客データや管理情報)の窃取
  • プロンプトインジェクションを使ったエージェントの乗っ取り
  • モデルやRAGデータの改ざんによるAI回答の信用失墜
  • 請求コストの異常増加リスク
  • テナント間での情報漏洩発生
  • インフラ全体への横展開攻撃誘発
  • CursorやClineなどのAIコーディングツール経由でのローカルファイル読み取りや任意コード実行
  • IDE拡張機能のリモート操作や悪用
  • .envファイルや認証情報の漏洩に伴う二次被害

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 【最重大】

判断根拠

  • CVSSv3.1スコアは9.6のCritical。攻撃元はネットワークで、認証不要、ユーザ操作は1回必要なものの攻撃複雑度は低い。スコープが変化し、機密性・完全性・可用性すべてに高い影響を及ぼします。実務上、理論上ではほぼ満点の危険度です。
  • EPSS(悪用予測スコア)はまだ提供されていません。
  • ランサムウェアによる悪用は現時点「不明(Unknown)」で、観測されていません。
  • 公開PoCコードはGitHubに存在せず、武器化はまだ報告されていません。
  • 攻撃はネットワーク越しに権限無しで行えます。つまり公開または認証無しAPIであれば非常に危険です。デフォルト設定で脆弱性が成立します。

誰が動くべきか

  • LLM Gateway運用チーム(LiteLLM、OpenRouterなど)
  • Agentフレームワーク開発者(LangChain、AutoGenなど)
  • RAGパイプライン保守担当者
  • バイブコーダー開発者(Cursor、Cline、Aider、GitHub Copilot、Claude Code利用者)
  • AI駆動開発やAgenticシステムのインフラ担当

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
langflow(pipパッケージ) 1.9.2未満 1.9.2

バージョン確認コマンド

Python(pip)

pip show langflow

出力例:

Name: langflow
Version: 1.9.1
Summary: AI powered agent and workflow builder
...

判定: Version1.9.2未満なら対象。1.9.2以上なら安全。

Python(pip list)

pip list | grep langflow

出力例:

langflow 1.9.0

判定: 表示されたバージョンが 1.9.2未満なら脆弱。

設定確認

この脆弱性はバージョン依存で、設定による回避策は提供されていません。従って、バージョンが脆弱範囲内なら脆弱です。

Nucleiテンプレートでの検出

現時点で公開のNucleiテンプレートはありません。検出はバージョン確認で対応してください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python(pip)

pip install --upgrade langflow

出力例:

Collecting langflow
  Downloading langflow-1.9.2-py3-none-any.whl (1.2 MB)
Installing collected packages: langflow
Successfully installed langflow-1.9.2

判定: アップグレード後、バージョンが 1.9.2 以上になればパッチ適用完了。

注意: パッチ適用前に必ずバックアップを取得し、開発環境やステージング環境での検証を行ってください。本番環境のダウンタイム計画も忘れずに立てましょう。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

本脆弱性に対する公式の暫定対応は提示されていません。可能な場合はネットワークからのアクセス制御、特に無認証アクセスの遮断や該当機能の無効化を検討してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で実行したバージョン確認コマンドを再度実行してください。

期待される出力

Python(pip)

pip show langflow

出力例:

Name: langflow
Version: 1.9.2
Summary: AI powered agent and workflow builder
...

判定: バージョンが 1.9.2 以上ならOK

Python(pip list)

pip list | grep langflow

出力例:

langflow 1.9.2

判定: 1.9.2 以上を確認できればパッチ適用成功

追加で確認すべきこと

公開Nucleiテンプレートはありませんが、ログに不審なファイルアクセスやAPIの異常実行が記録されていないか監視してください。各種システムの監査ログも定期的に確認しましょう。

補足: 悪用観測状況

現時点でCISA KEVカタログに本脆弱性の登録はなく、ランサムウェア悪用の報告もありません。また、GitHub等に公開されているPoCコードは存在しません。したがって、実際に悪用された事例は確認されていませんが、理論上の危険度は高いため早急な対応が推奨されます。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(攻撃元): NETWORK – ネットワーク経由で攻撃可能
  • AC(攻撃複雑度): LOW – 攻撃は簡単に実行できる
  • PR(必要権限): NONE – 権限不要で攻撃可能
  • UI(ユーザ操作): REQUIRED – 攻撃成功には1回のユーザ操作が必要
  • S(スコープ): CHANGED – 攻撃が本来の権限範囲を超えて影響する
  • C(機密性影響): HIGH – 機密情報が重大に漏洩する
  • I(完全性影響): HIGH – データの改ざんが起こり得る
  • A(可用性影響): HIGH – システムの稼働に深刻な支障が出る

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. まずSTEP 3のバージョン確認を行い、自分の環境のlangflowバージョンを調べてください。対象の場合はSTEP 4のアップグレードで1.9.2以上へ更新し、STEP 5で適用状態を確認してください。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定対応はありませんが、可能な限りネットワークアクセス制御や認証強化、該当コンポーネントの無効化などでリスクを抑えてください。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. ベンダーからは具体的なIOC(攻撃の痕跡)情報は公開されていませんが、不審なファイルアクセスやAPIログを丁寧に監視してください。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の理論的深刻度を示しますが、EPSSは実際に悪用される確率を表します。両者を併せて見ることで対応の優先度を正確に判断できます。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-61(絶対パス指定脆弱性)やCWE-200(情報漏洩)に分類される脆弱性は他製品にも見られます。類似問題には特に注意してください。

参考文献

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