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CVE-2026-70472 Flowiseで発見された認証バイパス脆弱性がLLMフローに影響する問題とAI Security対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: 情報なし
  • 対象: flowise <= 3.1.2
  • 修正: 3.1.3
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-08-04 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 3分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-70472はFlowiseの3.1.2以前で、認証なしに他ワークスペースのOpenAI APIキーを不正利用できる脆弱性です。LLMゲートウェイ運用者にとって最優先対応事項です。

やさしく説明すると

複数の顧客やチームが同じシステムを使う場合、鍵はそれぞれ個別で管理されるべきです。しかしFlowiseは誰でも鍵の場所を指定でき、鍵が本当に自分のものか二重チェックしていません。つまり、泥棒に隣の家の合鍵を渡すような状態です。攻撃者は他人のAPIキーを勝手に使い、データを読み書きし、請求費用を増やせます。

技術的な原因

この脆弱性はIDOR(直接オブジェクト参照の不適切制御、CWE-285)と不十分なアクセス制御(CWE-863)が原因です。FlowiseのAPIがクライアント指定のcredentialIdで認証情報を読み込みますが、アクセス権の検証をせずに処理を続行します。認証情報の所有権をチェックしないため、他ワークスペースのキーを不正利用可能です。

影響を受けると何が困るか

  • 他ワークスペースのOpenAI APIキーを不正利用される
  • 被害者のベクトルストアやファイルを読み書き・削除される
  • 請求コストが高騰し被害が拡大する
  • 複数顧客/テナント間の情報分離が破られマルチテナントの安全性が崩壊する
  • Agentic AgentフレームワークやLLM Proxyの運用にも悪影響
  • AIコーディングツール(CursorやCline等)を使ったバイブコーダー開発者にもリスク発生

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディスト利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 中

判断根拠

  • 現時点でCVSSスコアは公表されていませんが、IDORによるクロステナントのキー漏洩は重大なリスクです。
  • EPSS(悪用予測スコア)は未提供で、直近の悪用観測はありません。
  • ランサムウェアグループによる悪用は未知であり確認されていません。
  • 公開PoCはまだ存在せず、攻撃コードの武器化もされていません。
  • 攻撃はネットワーク経由で行え、認証は「workspaceId」チェック不足のため回避可能です。
  • デフォルト設定で影響が現れるため、対応が必要です。

誰が動くべきか

  • Flowiseを使ってLLM ProxyやAgenticワークフローを構築するシステム管理者、運用チーム
  • LLM GatewayやRAGパイプラインの管理者
  • AI駆動開発でFlowiseなどのUIを統合しているバイブコーダー開発者
  • AIセキュリティ、SecOps、SREチームでFlowiseベースのサービスを監視している技術者

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
flowise(npmパッケージ) ~3.1.2 3.1.3

バージョン確認コマンド

Node.js(npm)

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.2
└─(other dependencies)

判定: 出力に 3.1.2 以下のバージョンがあれば脆弱です。

設定確認

本脆弱性は設定依存せず、バージョンが対象範囲なら必ず脆弱です。設定で防ぐ方法はありません。

Nucleiテンプレートでの検出

2026年8月時点で公開されたNucleiテンプレートはありません。検出はバージョン確認で十分です。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Node.js(npm)

npm install flowise@3.1.3

出力例:

+ flowise@3.1.3
updated 1 package in 5s

判定: バージョンが 3.1.3 以上なら修正済みです。

注意: パッチ適用前に必ずバックアップを取得してください。ステージング環境での動作検証を通し、ダウンタイムを考慮した計画的な適用を推奨します。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

公式の暫定対応は提示されていません。急ぐ場合はFlowiseアプリケーションのネットワークを隔離し、外部アクセスを制限してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3 で実行したバージョン確認コマンドを再度実行してください。

期待される出力

Node.js(npm)

npm list flowise

出力例:

flowise@3.1.3
└─(other dependencies)

判定: バージョンが 3.1.3 以上ならOKです。

追加で確認すべきこと

  • 可能であれば本番環境で不審なアクセスログを監視してください。
  • Nucleiテンプレートは未提供のため、公式アップデート後の検出ツールの更新も注視してください。

補足: 悪用観測状況

現時点でCVE-2026-70472の悪用は報告されていません。公開PoCもなく、Exploit DatabaseやGitHubにも存在しません。ランサムウェアグループによる利用は未知です。監視は継続してください。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(攻撃元の範囲): ネットワーク(攻撃者はネット経由で攻撃可能)
  • AC(攻撃の難易度): 低〜中(認証なしで不正利用可能なため低いと推定)
  • PR(必要な権限): なし(認証チェック不十分)
  • UI(ユーザー操作): 不要(攻撃者側で操作完結)
  • S(影響範囲): 変更あり(クロステナントの影響を受ける)
  • C(機密性): 高(APIキーの漏洩により情報漏えい)
  • I(完全性): 高(ベクトルストア等の改ざん可能)
  • A(可用性): 中〜高(データ削除や請求問題による影響)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3のバージョン確認を行い、脆弱なバージョンの場合はSTEP 4のアップグレードを実施してください。コマンドは本記事に記載しています。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. STEP 4で紹介した通り、ネットワーク隔離や該当機能の無効化などの暫定対応を行ってください。公式の緊急措置は未公開です。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. ベンダー提供のIOCはありません。ログ監視で不審なAPIキー利用やアクセス異常を探すことが重要です。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは潜在的な危険度を示し、EPSSは「実際に悪用される確率」を表します。両方確認すると対応の優先度を正しく判断できます。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-285(認証不足)やCWE-863(アクセス制御不備)に属する脆弱性は他にも存在し、マルチテナントサービスで特に多く見られます。最新のベンダー情報を常にチェックしましょう。

参考文献

本記事に関連するキーワードから、他のAIセキュリティ記事を探せます。

2026-08-05 追記

本記事の公開後、以下の重要な変化が確認されました(公開からの経過: 0日)。

項目 公開時点 2026-08-05時点 変化の意味
CVSSスコア変化 9 (low) 7.1 (HIGH) NVD再評価でスコアが下方修正
タイトルプレフィックス未付与 (プレフィックスなし) 【高】 公開時はタイトルに危険度プレフィックスが付いていない。最新状況では付与が妥当(記事生成時の凡ミス補正)

CVSSスコア変化

公開時点で「9 (low)」とされていたCVSSスコアが、NVD(National Vulnerability Database)による再評価を受け「7.1 (HIGH)」へ下方修正されました。この変化は、脆弱性の深刻度判断が最新の情報や分析に基づき見直されたことを意味します。CVSSスコアは運用側における優先度やリスク対策計画の指標になりますので、7.0以上(HIGH帯)には変わりないものの、急を要する「Critical(9.0以上)」からは一段階下がりました。今後の運用としては、対象バージョンを利用している場合引き続き早めの修正適用が推奨されますが、他の緊急案件が同時に発生している場合は優先順位の見直しも適宜ご検討ください。

タイトルプレフィックス未付与

記事公開時にはタイトルにプレフィックス(危険度を示す「【高】」など)が付与されていませんでしたが、最新の評価では「【高】」を付与すべき状況となっています。これは、記事作成時の凡ミスによるものと考えられ、読者にとってリスクの重大性を分かりやすく伝えるための修正です。今後はプレフィックスの示す危険度帯—本件の場合は「HIGH(高)」—を見落とさず、内部運用ルールや管理台帳でも正しく反映するようご注意ください。

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