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【高】CVE-2026-70485 Open WebUIのSSRF脆弱性を悪用したNAT64内部アクセスの危険性とAI Security対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: High (CVSS 7.1)
  • 対象: open-webui >= 0.9.0, < 0.11.0
  • 修正: 0.11.0
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-08-04 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 3分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 5分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-70485はOpen WebUIという自己ホスト型AIプラットフォームで、認証済みユーザーが内部やクラウドメタデータのAPIにアクセス可能になる脆弱性です。LLMゲートウェイ運用者にとって最優先対応です。

やさしく説明すると

この脆弱性は、建物の玄関ドアには鍵がかかっていても、その鍵がちゃんと機能していない状態に似ています。実際には扉の内側に隠れた通路があり、認証済みの人はそこを通って内部の重要な情報に勝手にアクセスできます。AIの仕組み内でウェブから情報を集める部分にあるチェックが不十分で、悪意あるユーザーが内部情報を引き出せる問題です。

技術的な原因

この問題の根本原因はCWE-918(サーバーサイドリクエストフォージェリ、SSRF)に該当します。Open WebUIはユーザーから提供されたURLのIPアドレスのグローバル判定において、IPv6のリテラルアドレスを対象としましたが、IPv4アドレスがIPv6に変換された「IPv4トランジションエンコーディング」内部の判定を行いませんでした。結果として、NAT64ゲートウェイ環境下で、内部ネットワークやクラウドメタデータのIPv4アドレスを特別なIPv6プレフィックスを使って透過し、アクセス許可を得られてしまいました。

影響を受けると何が困るか

  • APIキー(OpenAIやAnthropicなど)の漏洩により外部サービスへの不正アクセス
  • LLMコンテキスト窃取(顧客データを含む機密情報の漏洩)
  • プロンプトインジェクションを介してAgentエージェントの乗っ取り被害
  • モデルやRAG(Retrieval-Augmented Generation)データの改ざんや無断取得
  • 不正リクエストによる請求コストの爆増
  • テナント間での情報漏洩(マルチテナント運用の破綻)
  • AI駆動開発ツール(Cursor/Cline等)経由のローカルファイル読み取りや任意コード実行リスク
  • IDE拡張の遠隔操作による開発環境の侵害
  • .envファイルや認証情報の不正取得

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディストリ利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 高

判断根拠

  • CVSS v3.1スコアは7.1でHighランク。実務では機密情報漏洩の危険が大きいため優先度は高い。
  • EPSSスコアは公開されていません。
  • ランサムウェアに悪用されているとの情報は現時点でありません。
  • 公開PoCや悪用報告はGitHub・Exploit DBに存在しません。
  • 攻撃は認証済みユーザーに限定されますが、ユーザ操作不要でネットワーク経由で実行可能、デフォルト設定下で脆弱。

誰が動くべきか

  • Open WebUIを使用するLLM Gateway運用チーム
  • Agentフレームワーク開発者でOpen WebUIベースの環境を構築している方
  • RAGパイプラインを構築・運用しているAIインフラ担当
  • バイブコーダー開発者(Cursor/Cline/Aider/GitHub Copilotなどを利用し、本番連携する場合)

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
open-webui (Pythonパッケージ) ≥ 0.9.0, < 0.11.0 0.11.0

バージョン確認コマンド

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.10.3
Summary: Open WebUI - self-hosted AI platform
...

判定: バージョンが 0.9.0 以上 0.11.0 未満なら脆弱です。

Python (pip list)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui    0.10.3

判定: バージョンが 0.9.0 以上 0.11.0 未満なら脆弱。

設定確認

この脆弱性は設定依存性が低いです。デフォルト設定でもIPv6アドレスのチェック不備があるため、対象バージョンのopen-webuiは脆弱です。

Nucleiテンプレートでの検出

本CVEに対する公開Nucleiテンプレートは現時点でありません。バージョン確認コマンドでの検出を推奨します。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Pythonパッケージのアップグレード

pip install -U open-webui==0.11.0

出力例:

Successfully installed open-webui-0.11.0

判定: バージョンが 0.11.0 以上になればパッチ適用済みです。

注意: パッチ適用前に設定ファイルや環境のバックアップを必ず取得してください。ステージング環境での検証も推奨します。運用環境でのダウンタイム計画を立ててから対応してください。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

本脆弱性に関しては公式の暫定対応策は提示されていません。パッチ適用を最優先してください。

暫定的に、ユーザーアクセス制限やネットワークレベルでの内部APIへの通信制限を設ける対策は有効です。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で実行したバージョン確認コマンドを、修正後に再度実行します。

期待される出力

Python (pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.11.0
Summary: Open WebUI - self-hosted AI platform
...

判定: バージョンが 0.11.0 以上ならOKです。

Python (pip list)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui    0.11.0

判定: バージョンが 0.11.0 以上なら安全です。

追加で確認すべきこと

Nucleiテンプレートは未提供のため、バージョンによる確認が中心です。加えてログ監視で内部APIアクセスの異常がないかを確認してください。

補足: 悪用観測状況

現時点でCISA KEVに未登録であり、ランサムウェアなどによる悪用報告はありません。GitHubやExploit Databaseにも公開PoCは存在しません。

悪用の可能性はあるため、高い警戒レベルで対応計画を進めてください。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • AV(Attack Vector:攻撃元): NETWORK(ネットワーク経由で攻撃可能)
  • AC(Attack Complexity:攻撃複雑度): HIGH(攻撃に高度な条件や制約あり)
  • PR(Privileges Required:必要権限): LOW(低い特権で攻撃可能)
  • UI(User Interaction:ユーザー操作): NONE(ユーザーの操作は不要)
  • S(Scope:影響範囲): CHANGED(攻撃により影響範囲が拡大)
  • C(Confidentiality Impact:機密性への影響): HIGH(重大な情報漏洩が発生)
  • I(Integrity Impact:完全性への影響): LOW(改ざんは限定的)
  • A(Availability Impact:可用性への影響): NONE(サービス停止は発生しない)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3のバージョン確認を行い、脆弱なバージョンの場合はSTEP 4で示した手順で0.11.0へのアップデートを行ってください。パッチ適用後はSTEP 5の確認をしてください。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 公式の暫定方策はありませんが、ネットワークレベルで内部APIへのアクセスを制限するなど、アクセス制御強化を検討してください。可能な限り早期のアップデートを推奨します。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. 攻撃ログやアクセスログを監視し、内部やクラウドメタデータAPIへの疑わしいアクセスを調査してください。専用のIOCやシグネチャは現在公開されていません。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の理論上の深刻さを示し、EPSS(Exploit Prediction Scoring System)は実際に悪用される確率を示します。両者を合わせて見ることで、優先度の正確な判断が可能です。本CVEはEPSSデータがありません。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-918(サーバーサイドリクエストフォージェリ)に分類される類似脆弱性は他のAI GatewayやAgentフレームワークでも報告されています。類似問題に関しては同様にパッチ適用を推奨します。

参考文献

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