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【高】CVE-2026-70494 Open WebUIで発生する認可回避によるフォルダチャット完全削除リスク AI Security対策ガイド

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本記事は公開時点の情報をもとにした速報記事です。内容が更新される場合があるため、必要に応じてベンダー公式情報や一次情報もあわせて確認してください。

目次

結論

  • 危険度: High (CVSS 8.1)
  • 対象: open-webui >= 0.10.0, < 0.11.0
  • 修正: 0.11.0
  • KEV: No (NVD Critical由来。CISA KEVには未登録)
タイトルの緊急度プレフィックス(【至急】【最重大】等)の意味
表記 条件 意味 対応目安
【至急/ランサム悪用】 CISA KEV登録 + ランサムウェア悪用観測 ランサムグループが現在進行形で悪用 本日中に対応開始
【至急/重大】 CISA KEV登録 + CVSS 9.0以上 実世界で攻撃観測あり + スコア極めて高い 本日中に対応開始
【重大/KEV登録】 CISA KEV登録(CVSS低またはNVD未反映) 実世界で攻撃観測あり 数日以内
【最重大】 CVSS 9.5以上(KEV未登録) 理論上の危険度ほぼ満点、攻撃観測はまだない 1週間以内に対応計画
【重大】 CVSS 9.0〜9.4(KEV未登録) Critical帯の理論的高リスク 1〜2週間以内
【高】 CVSS 7.0〜8.9(KEV未登録) High帯のリスク 計画的に対応
(プレフィックスなし) CVSS 7.0未満 Medium以下のリスク 通常メンテで対応

「至急」と「最重大」の違い: 「至急」は CISA(米国政府機関)が 実際に悪用を観測した CVEに付与されます。「最重大」は CVSS スコア上は最高峰だが、まだ悪用観測がない ものです。同じCVSS 9.8でもKEV登録の有無で扱いが変わります。

最終更新: 2026-08-04 | 本記事は公式情報をもとに作成しています。最新情報はベンダー公式アドバイザリを必ずご確認ください。

STEP やること かかる目安
STEP 1 何が起きているか理解する 5分
STEP 2 急ぎ対応すべきか判断する 3分
STEP 3 自分の環境が対象か確認する 5分
STEP 4 修正を適用する 環境による
STEP 5 修正されたことを確認する 5分

STEP 1: 何が起きているか

一言でいうと

CVE-2026-70494は、open-webuiのバージョン0.10.0から0.11.0未満で発生する脆弱性です。共有チャットフォルダに書き込み権限を持つ協力者が、フォルダ所有者のチャットやメッセージを認証なしで完全に削除できます。これはLLMゲートウェイ運用者にとって最優先での対応が必要です。

やさしく説明すると

想像してください。チャットアプリの大事なフォルダを他の人と共有しています。その共有フォルダに「書き込み」権限を与えた相手が、あなたの許可なしにフォルダ内の大事な会話を全部削除できてしまう状態です。これは「玄関の合鍵を渡した相手が、あなたの家の全ての部屋の中身を勝手に捨てられる」ような危険な問題です。しかも、その相手にはフォルダのオーナーや管理者権限は必要ありません。

技術的な原因

この脆弱性はCWE-862(認証の問題)およびCWE-863(権限付与の誤り)に該当します。具体的には、APIのフォルダ削除処理でサブフォルダの書き込み権限チェックが正しく機能しません。所有者や管理者であることを要求せず、共有された書き込み権限があればフォルダ階層全体の削除を実行できます。認証チェックはオーナーIDに限定されているものの、サブフォルダの権限継承で誤って書き込み権限のみで操作を許してしまう設計ミスです。

影響を受けると何が困るか

  • チャットフォルダの所有者の履歴・会話が完全に削除される
  • LLMコンテキスト窃取を防ぐためのデータ信頼性が大きく損なわれる
  • エージェントフレームワークの誤動作や乗っ取りに繋がる可能性がある
  • 共有環境でのテナント間データ分離が破壊されるリスク
  • AI Gateway や Agentic環境での運用障害、復旧コスト増大
  • バイブコーダー開発で共有チャットを活用している場合、開発履歴やAIプロンプトが消失する恐れがある

もっと詳しく調べたい人へ — 公式情報源マップ

本記事は以下の公式・準公式の情報源から内容を集約しています。一次情報を確認したい場合や英語で詳細を読みたい場合は、各リンクから直接アクセスできます。

カテゴリ 情報源 言語 何が分かるか リンク
総合 NVD(米国 NIST) 米国政府の脆弱性データベース。CVSSスコア、影響を受けるCPE、参考リンクの総合ハブ。最も網羅的。 開く
総合 MITRE CVE CVE採番機関の公式記録。CVE記述の「正本」。NVDより記載が簡潔だが一次情報。 開く
総合 JVN iPedia(JPCERT/CC・IPA) 日本のCSIRTが運用する脆弱性対策情報データベース。日本語で概要・対策が読める。掲載がない場合あり。 開く
総合 CISA KEV(悪用観測カタログ) 米国CISAが実際に悪用を確認している脆弱性のカタログ。掲載されていれば最優先で対応。 開く
総合 GitHub Advisory Database OSSパッケージ(npm/pypi/maven/composer/go等)別の脆弱性アドバイザリ。修正PRへのリンクが豊富。 開く
総合 OpenCVE 複数CVEデータベースの集約検索サービス。タイムラインや関連CVEの俯瞰に有用。 開く
Linux Red Hat CVE Red Hat製品(RHEL/CentOS Stream/Rocky/AlmaLinux系)の影響評価とパッチ状況。 開く
Linux Ubuntu Security Ubuntu の影響評価。各Ubuntuバージョン(22.04/24.04等)でのパッチ提供状況が一目で分かる。 開く
Linux Debian Security Tracker Debian の影響評価。stable/testing/sid別のパッチ状況。Debian派生ディストリ利用者向け。 開く
Linux SUSE CVE SUSE Linux Enterprise / openSUSE の影響評価とパッチ状況。 開く
悪用 Exploit Database 公開エクスプロイトのアーカイブ。検出ツールやペネトレーションテストでの参照用。 開く
悪用 Packet Storm Security セキュリティアドバイザリ・エクスプロイトの集約サイト。古めの情報も含む。 開く
悪用 GitHub PoC 検索 GitHubコード検索でCVE IDを直接検索。野良PoCの早期発見に。 開く
悪用 X(Twitter)検索 日英 直近の議論やニュースを観測。In-the-wild悪用の早期検知に有用。 開く
スキャナ Snyk Vulnerability DB パッケージ別の脆弱性詳細と修正バージョン。OSS依存ライブラリ追跡に有用。 開く
スキャナ Tenable(Nessus) Nessusスキャナでの検出プラグイン情報。検出ロジックの参考に。 開く
スキャナ Rapid7(Metasploit/Nexpose) Metasploit悪用モジュール、Nexposeでの検出情報。 開く

掲載しているのは無料でアクセスできる情報源のみです。CVEによっては掲載がないサイトもあります(特にJVN iPediaは日本国内で報告された脆弱性のみ掲載)。

STEP 2: 急ぎ対応すべきか判断する

結論: 高

判断根拠

  • CVSS v3.1スコアは8.1(High)。ネットワーク経由で低い権限のユーザーが認証不要で攻撃できるため実務的に怖い
  • EPSSスコアは提供されていないため、悪用予測は不明
  • ランサムウェアによる悪用観測はありません(Unknown)
  • 公開PoCや攻撃コードは現在存在しません
  • 攻撃の前提条件はフォルダ書き込み権限の共有設定が有効なこと。デフォルトでは共有フォルダの書き込み権限はオフになっているため、オンの運用環境が限定される

誰が動くべきか

  • open-webuiのバージョン0.10.0〜0.11.0未満を本番利用しているLLM Gateway運用者
  • フォルダ共有機能を使い、複数ユーザーやエージェントでのチャット管理をしているAgentフレームワーク開発者やSecOpsチーム
  • バイブコーダー開発者でopen-webuiを内部連携用に利用し、共有チャットフォルダ機能を活用している場合

STEP 3: 自分の環境が対象か確認する

影響を受けるバージョン

製品 脆弱なバージョン範囲 修正版
open-webui >= 0.10.0, < 0.11.0 0.11.0

バージョン確認コマンド

Python(pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.10.5
...

判定: バージョンが 0.10.0 以上 0.11.0 未満なら脆弱

Python(pip list + grep)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui               0.10.5

判定: バージョンが 0.10.0 以上 0.11.0 未満なら脆弱

設定確認

この脆弱性は共有フォルダ機能の「フォルダ共有許可(user.permissions.sharing.folders)」が有効な場合のみ影響を受けます。この機能はオフがデフォルトなので、共有設定がオフの場合は脆弱ではありません。設定を確認して共有フォルダを使用していない場合は問題ありません。設定確認コマンドはベンダー公式ドキュメント参照ください。

Nucleiテンプレートでの検出

現時点で公開されているNucleiテンプレートはありません。バージョン確認と設定確認による手動検査を優先してください。

STEP 4: 修正を適用する

パッチ適用

Python(pip)

pip install --upgrade open-webui

判定: バージョンを 0.11.0 にアップグレードすれば脆弱性は修正されます

注意: パッチ適用前に必ず現在の環境のバックアップを取得してください。特にチャットデータの永続化部分の整合性を確認し、ステージング環境でアップグレード後の動作検証を推奨します。

パッチ即時適用ができない場合の暫定対応

ベンダーからの公式な暫定対応策はまだ提示されていません。共有フォルダ機能を無効にする、またはフォルダ共有の書き込み権限を必要最小限に制限して攻撃可能性を低減してください。WAF/IPSでの該当APIパスへのアクセス制限も検討してください。

STEP 5: 修正されたことを確認する

STEP 3で利用したバージョン確認コマンドをもう一度実行してください。

期待される出力

Python(pip)

pip show open-webui

出力例:

Name: open-webui
Version: 0.11.0
...

判定: バージョンが 0.11.0 以上ならOK

Python(pip list + grep)

pip list | grep open-webui

出力例:

open-webui               0.11.0

判定: バージョンが 0.11.0 以上ならOK

追加で確認すべきこと

もしNucleiテンプレートが利用可能になった場合は、本番環境で再度検査を実施してください。また、ログに不審なアクセスや意図しないAPI呼び出しがあれば原因調査し、影響を受けていないかを確実に確認してください。

補足: 悪用観測状況

現時点では公開された悪用コードやPoC(Proof of Concept; 概念実証)リポジトリは存在しません。CISA KEVに登録されているがランサムウェア利用報告は未確認です。従って、重大度は高いものの、実際の攻撃観測はまだありません。

補足: CVSSメトリクス詳細

  • 攻撃元(AV: Attack Vector): NETWORK(ネットワーク経由で攻撃可能)
  • 攻撃複雑度(AC: Attack Complexity): LOW(攻撃条件が簡単)
  • 必要権限(PR: Privileges Required): LOW(低い権限で実行可能)
  • ユーザ操作(UI: User Interaction): NONE(ユーザの操作不要)
  • スコープ(S: Scope): UNCHANGED(範囲は変更しない)
  • 機密性影響(C: Confidentiality Impact): NONE(情報漏洩は発生しない)
  • 完全性影響(I: Integrity Impact): HIGH(改ざん可能)
  • 可用性影響(A: Availability Impact): HIGH(サービス停止の危険性)

よくある質問(FAQ)

Q. このCVEに対応するために最低限すべきことは何ですか?

A. STEP 3の環境確認で該当バージョンを使っているか調べ、STEP 4で0.11.0以降にアップデートしてください。修正確認も必ず実施してください。

Q. パッチが適用できない場合、どうすればよいですか?

A. 共有フォルダの書き込み権限を制限し、関連機能を無効化してください。WAFなどでAPIへのアクセス制限も検討しましょう。

Q. 既に攻撃を受けているか確認する方法はありますか?

A. アプリケーションログを調査し、予期しないフォルダ削除やAPIの異常呼び出しがないか監視してください。ベンダーの公式IOC情報は現時点で未提供です。

Q. なぜEPSSスコアが重要なのですか?

A. CVSSは脆弱性の技術的な深刻度ですが、EPSSは「実際に悪用される可能性」を示します。両方を確認することで優先度判断が正確になります。

Q. このCVEと類似の脆弱性は他にもありますか?

A. CWE-862(CWE:認証不足)やCWE-863(権限の誤付与)に関連した類似問題は他のAIプラットフォームやLLM Proxyにも存在する可能性があるため注意してください。

参考文献

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